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世界遺産
新作映画『千里走単騎(単騎、千里を走る)』は、張芸謀監督と高倉健とのコラボレーションということで、早くも話題を呼んでいます。今年10月の東京国際映画祭のオープニング作品としても公開されましたが、先週土曜日NHKスペシャルで「単騎、千里を走る」のロケ現場で中国雲南省麗江での2ヶ月ロケ滞在の模様を中心とした記録ドキュメントを放映していましたが、6年前に訪れた地なのでなつかしく見入っていました。
物語の舞台は、現代の中国と日本。高倉健演じるのは、「高田」という男性で、不治の病に侵され余命いくばくもない息子がいます。その息子は民俗学者で、中国の伝統劇・京劇に心惹かれています。「高田」は息子を連れて、中国の奥地・雲南省を訪れるところから物語は始まる…らしいです。
麗江は、雲南省の省都である昆明から約600キロメートル、中国の山奥のさらに山奥といった感じの山岳地で、玉龍雪山がそびえ、渓谷は険しく、澄んだ水が流れています。雲南、四川、チベットの民族文化が溶け合う三角地域にあり、少数民族ナシ族が今も営みを続けています。その独特な民族文化、町並み、歴史はかつての日本の原風景を見るようで、世界中の人々に 共有される文化財として、ユネスコ世界文化遺産に中国で初めて登録されたことでも知られています。周囲の美しい自然環境や、周辺の山村とうまく調和し、山麓の川流水は各家を巡り、川のほとりでは柳の枝がそよそよとゆれています。路地にはきれいな小石が敷かれ、人々が行き交う道は晴れの日にほこりが立つことも雨の日に泥にまみれることもありません
町を歩くと、まるで孫悟空の世界にタイムスリップしたかのような錯覚を覚え、べンツと馬車が行き交う摩訶不思議な光景に出くわします。中国の観光でも、なかなか足を踏み入れないところです。また2000メートルを越える高地ゆえに、ワタクシなど高山病に似た症状で、ダウンした苦い思い出が残っています。
2005.11.21:
osamu
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