ぼくのニワトリは空を飛ぶー菅野芳秀のブログ

ツバメの話。先日、我が家の軒先からツバメの親子が巣立って行った。それはそれで良いのだが、考えさせられたことがあった。
 親鳥程に成長しているヒナ、それでも巣から出ようとせず、(横着にも)親が運んでくるエサを大きな口を開けてビービー言いながら待っている。そんな子ツバメを見ながら、最初はかわいいと思っていたが、やがて親がかわいそうだと思う様になって来た。そして思い至った。あの子ツバメはかつての俺だ。
 俺はすでに中学生ぐらいから、親に勝る大きな身体になっていたが、農作業をあまり手伝うこともせず、親から一方的に「エサ」を運んでもらっていた。両親はいつもくたびれていたのに・・。その両親、当時どんな思いを持って俺に「エサ」を運んでいたのだろうか・・。俺はその後、両親の苦労に見合う生き方をして来たのだろうか・・。それに思い至ってから、エサをねだる子ツバメの声を聞くのが辛かった。
 ま、こんな気分になることもあるよ。


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