ぼくのニワトリは空を飛ぶー菅野芳秀のブログ

この8月14日に母親が102歳で亡くなった事で、連れ合いとの2人暮らしとなった。
隣に息子家族はいるが、基本は二人。
26歳で結婚してから今日までの40数年間、ずっと両親や家族との同居だったから、これは始めての経験だ。
「どうだ、これを機会にもう一度結婚しなおそうか?」
冗談を含んだ軽い気持ちでこう聞いた。
答は「考えさせてくれ」だった。えっ?想定外の答えに多少動揺し、よせばいいのに更に聞いた。
「いつ答えが出る?」
「年内かな・・」
なんでこうなるのか・・俺も思い当たることがない訳ではない。
千葉で教員生活していた妻が、そこを辞めて山形の農村家族の一員となって再スタートしたのだが、「男子厨房に入らず」という当時、ぼんやりとあった「封建的名残」に甘え、まだ現役だった母親の「邪魔だから向こうで待ってろ。男は台所の周りでウロチョロするもんじゃない」という言葉にも甘え、またその方が楽だからという事もあり、家事、炊事などを分かち合うという結婚前のかた〜い約束は反故にしてしまっていた。たまに替わることはあっても、ほとんど妻に頼りっきりだった。
あっ、これだな。今のところ、このこと以外に思い当たることはない。
台所に入らなかった原因は他にもあった。
俺の身長が190cmで、厨房の高さは全く俺向きでなく、中腰での台所作業は辛い。農作業で常に痛みがあった腰にはかなりの負担でもあり・・。あ、こんないい訳がダメなのか・・・。
「でも、どうして?」と更に突っつけば、二匹目の「ヘビ」がでて来そうで、当分、黙ってここで努力してみることにした。



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