美術館大学構想

■写真上:『I'm here.』ロゴタイプは、昨年に引き続き「アカオニデザイン」の小板橋さん(http://www.akaoni.org/)によるデザイン。アート・ディレクションを同じデザイナーが手がけることで、この展覧会のビジュアル的なイメージが定着しつつあるように思います。
■写真中上:学生ボランティアが見事に支えていた鈴木伸さんによる制作+インスタレーション。メディアテークでの設置は15時間を超え、筋力、集中力ともに臨界点ギリギリの設営作業の末、仕上がった作品は意外にクール&シャープな印象。詳細は会場でぜひご覧ください。
■写真中下:坂田啓一郎さんが細かな木組みによる彫像を組み立て中。今回は新作を含め、回転する人体のフォームを彫像化した木彫を6点出品した他、これらのイメージソースとなったスケッチやメモ、マケットなども併せて展示しました。
■写真下:小林和彦さんの映像は、これまでモニター展示が基本だったのですが、メディアテークでははじめてプロジェクターによる壁面投影を試みました。都市が有機的に脈動する様に目眩を覚える、魔術的な空間が出現しています。
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先週の22日[金]、せんだいメディアテークで、今年の『I'm here.』展がオープンしました。21日[木]には早朝くから、キャラバン隊よろしく総勢30名のスタッフが仙台入りし、設営をすませて山形に戻ってきたのは日付が変わる直前、というハードな状況は去年とまったく同じでした。
いくら事前に万全を期して準備しても、想定通りにならないのが展示作業の難しいところですが、身体は悲鳴を上げていても、アーティストとの共同作業で常に気持ちがワクワクしているから、苦にならないんですね。その分、撤収時の寂しさもまた格別ですが。
これまで沢山の展覧会の運営に関わってきて、つくづく思うことは、作品は「アトリエ」と「美術館」を往復移動しているだけで、展覧会とは、実に儚い、一時の仮構的な空間であるわけです。展示が終わった後、白い箱はまた空っぽに戻る。
アーティストも、キュレイターも、サポーターも、そのことは身にしみてよく知っている。だからその場/その関係でしか成立しないコミュニュケーションの流儀を必死になって構築して、人と作品と空間に、深く関わりたいと思うのですね。頑張れる。
その意味では、『I'm here.』の展示に携わった多くの学生ボランティアや、私たちのような裏方のスタッフこそが、参加した5人のアーティストから恩恵を受けているのかも知れません。まだ若い私たちの大学にとって、この経験が一人一人に刻み込むクリエイティブな作用は計り知れません。感謝。

宮本武典/美術館大学構想室学芸員


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