ぼくのニワトリは空を飛ぶー菅野芳秀のブログ

「ぼくのニワトリは空を飛ぶ〜養鶏版〜」 
農を破綻から守る大きな連携を創り出したいと思う。
弱り続ける自作農の現状から言って我々には時間がない。
農の危機は、人々の食の危機、いのちの危機につながっていく。
できるだけ早く、政治的立場を超え、民、官を問わず、農の再建への幅広い連携を築かなければならない。

 よって、「令和の百姓一揆」は対立・対決を煽るためのものではない。
人々の、いのちの危機を回避するための大連携への呼びかけだ。
農と人々との確かなつながりを創り出す、大いなる変革への呼びかけなのだ。
「令和百姓一揆」の告知動画です。
ご覧になってください。
この動画と想いを一緒にSNSで拡散していただけると嬉しいです。どうぞよろしくお願いいたします。
https://www.youtube.com/watch?v=WQVTF5YK3Zs
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農民の離農の速さは尋常ではない。
この国から、村が消え、農家、農民が消えようとしている。
原因は農業収入の異常なまでの低さ。それに規模と低価格を追い求める政治の貧困。
農の崩壊が進み、この国の食といのちの関係が更に危うさを増した。
果たしてそれが「国民の意思」なのか?もし、そうでないというならば、全力で声をあげよう。
生産者も消費者も、市民も農民も、共に声をあげよう。
農の崩壊は日本の崩壊につながっている。

農民に欧米並みの「所得補償」を!
市民に安定して食料を手にできる生活を!

明日の昼に、デモと集会のご案内を発信いたします。
家族中でご参加ください。
私が出てくるTVですので、ほんとに宣伝しにくいのですが、農業がここまで来たらそんなことは言ってられません。1人でも多くの方に見て頂きたいテレビ番組です。
山形放送TVの制作で、放送は民間放送教育協会(民教協;加盟30数局ネット)です。
ぜひ、ご覧ください。



友人の山形県長井市の農家・菅野芳秀さんの家に1年にわたって山形放送が取材しました。日本の農業の現実を知ってください。
第39回 時給10円という現実 〜消えゆく農民〜
2025年2月08日(土)10:30~11:25 (テレビ朝日 放送) 山形放送 制作
放送スケジュール
北海道放送 : 2025/2/11 (火・祝) 10:25-11:20
青森放送 : 2025/2/11 (火・祝) 15:50-16:45
IBC岩手放送 : 2025/2/11 (火・祝) 13:55-14:50
秋田放送 : 2025/2/11 (火・祝) 10:25-11:20
山形放送 : 2025/2/11 (火・祝) 10:30-11:25
東北放送 : 2025/2/11 (火・祝) 09:55-10:50
福島テレビ : 2025/2/11 (火・祝) 14:50-15:45
新潟放送 : 2025/2/15 (土) 16:00-16:55
北日本放送 : 2025/2/11 (火・祝) 10:30-11:25
北陸放送 : 2025/2/11 (火・祝) 09:55-10:50
福井放送 : 2025/2/11 (火・祝) 09:55-10:50
信越放送 : 2025/2/11 (火・祝) 10:25-11:20
山梨放送 : 2025/2/11 (火・祝) 15:50-16:45
テレビ朝日 : 2025/2/8 (土) 10:30-11:25
静岡放送 : 2025/2/11 (火・祝) 15:49-16:44
メ〜テレ : 2025/2/11 (火・祝) 10:48-11:43
ABCテレビ : 2025/2/11 (火・祝) 13:45-14:40
日本海テレビジョン: 2025/2/11 (火・祝) 10:30-11:25
山陰放送 : 2025/2/11 (火・祝) 15:55-16:50
中国放送 : 2025/2/11 (火・祝) 10:30-11:25
山口放送 : 2025/2/11 (火・祝) 10:30-11:25
西日本放送 : 2025/2/11 (火・祝) 10:25-11:20
四国放送 : 2025/2/11 (火・祝) 15:50-16:45
南海放送 : 2025/2/8 (土) 10:30-11:25
高知放送 : 2025/2/11 (火・祝) 15:50-16:45
RKB毎日放送 : 2025/2/11 (火・祝) 13:55-14:50
長崎放送 : 2025/2/11 (火・祝) 10:30-11:25
大分放送 : 2025/2/11 (火・祝) 10:25-11:20
熊本放送 : 2025/2/11 (火・祝) 15:55-16:50
宮崎放送 : 2025/2/11 (火・祝) 10:25-11:20
南日本放送 : 2025/2/9 (日) 10:35-11:30
沖縄テレビ放送 : 2025/2/8 (土) 16:00-16:55
琉球放送 : 2025/2/11 (火・祝) 13:55-14:50
令和の米騒動
2024 年、いつにも増して暑い夏。スーパーの店頭からコメが消えました。新米が出回るころには値段が跳ね上がっていました。「コメはこの先どうなってしまうのか」。コメをつくる人たちは実際のところ何を思っているのでしょうか。
「稲作農業は本当に大変な状態。多くの農民がものを言わずに消えていく。どれだけ大変かが世に伝わっていない」…。
10円で誰が暮らしていけるのか
コメ農家など1経営体当たりの2022年の収入は補助金を含めて378万円。肥料代や光熱費なの経営費を除けば手元に残る所得は1万円、平均労働時間で割った時給はわずか10円です。稲作農家は特に高齢化が顕著で、20年後に今の60代以上が引退してしまうと現在の1 割台にまで激減すると見込まれています。
はじまりは三里塚
山形県長井市に住む菅野芳秀(かんのよしひで)さん(75)。身長191センチ、体重100キロほど。農業に夢や希望は見出せず東京の大学に進みました。成田空港建設に対する反対運動に参加、「農民にはなりたくないが、農業を侮られたくない」…。後に妻となる佐智子さんとはその砦で出会いました。子どもから老人まで村をあげて抗っている農民の姿に共感し、教職に就きながら、週末は援農のため三里塚に通いました。1971 年3 月、とりで砦にこもった芳秀さんは多くの農民、支援学生らとともに逮捕されます。
「七転八倒」50年
1年遅れて大学を卒業した芳秀さんは帰郷し就農。以来50年。減反を拒否して地域で孤立、地域の減農薬栽培からの農薬の空中散布廃止。生ごみをたい肥にし地域の台所と田畑をつなぐ「レインボープラン」の立案・稼働…。「七転び八起き」ではなく「七転八倒」と振り返ります。レインボープランは30 年近く今も続き、42カ国かっら3 万5千人以上が視察に訪れました。「循環」は菅野さんの農業の軸でもあります。ニワトリは春から秋にかけては放し飼い、小屋の中でもケージではなく平飼いです。
国会議員、高校生、大学生へ語る
「本当にいなくなっているんだから農家が。やめさせられてクビになって。知らなかったとは言わせないよ」、菅野さんは講師として招かれた勉強会で国会議員に声を荒らげました。国が進めている大規模な区画整理事業の陰で大規模化しない、できない農民は田んぼから去っています。農村体験で東京から訪れた高校生には農道に敷いたビニールシートの上で、「朽ちていく柿の実から芽吹く柿の種のように新たな可能性をはらんだ希望の道を自分でつくっていくんだ」と語りかけます。
みんなが「農」に関わる
客員教授を務める都内の大学では学生たちに呼び掛けました。「日本から農民がいなくなったとしても、たくさんの市民が農に関わる。『国民皆農』こそ長続きする人間社会、農との関係性だと思う」。家族農業、兼業農家も大規模法人も、そしてベランダ農業も、みんなが土と関わり、みんなが命の世界と関わり、農を守っていく。消えゆこうとする農民の声に耳を傾けます。
みなさま
「令和の農民一揆」への第2報が遅れています。
トラクター100台をどこに集結?たくさんの市民との合流をどこで?その後のシンポジュームをどの会場で?
・・など、詰めなければならない課題が多く、それぞれの係が全力で対応しています。
 今月22日の夜の寄り合いで詳細を決めます。
もうしばらくお待ちください。

それとは別に1/16,17日と上京し、全国農協中央会(全中)を訪問して、今までの経過説明と協力要請を行い、また毎日新聞、朝日新聞、全国農業新聞、JA新聞、農民新聞などの報道各社からのインタビュー受け、かつ、要請を行ってまいりました。

 それにしても都心でホテルが取れない!
安い所で素泊まり14,000円ぐらい。
雨露をしのぐだけでこの価格か!それでも取れればいいとしなければならない現実。
これからも幾度か通わなければならないけれど、財布が持たない。190cmで100kg。カプセルホテルに入れるかなぁ・・。今度、聞いてみよう。
友人、知人のみなさん

 山形の百姓・菅野芳秀です。
みなさまに知っておいていただきたいこと、
できればご協力いただきたいことがあります。

 この国の食と農の現状は深刻です。
自国の政府によって、日本農業が潰されようとしている。
特に稲作農業が壊滅状態に追い込まれています。
それを受けて「令和の農民一揆」を準備しています。

 国会では日本の最低賃金を1,050円にするかしないかをめぐって
議論が行われたが、稲作の時給は2年続けて10円。
8時間働いても80円にしかならない(農水省)。
全国のコメ作りがそんな状態なのに、稲作農家の最低賃金について国会で議論されたという話は聞いたことがない。
水田農家は「国民」ではないらしい。
趣味でコメを作れ!不満ならばやめてしまえ!ということだろう。
洪水のように離農者が増えている。その列に途切れがない。
 おそらく我々は未曽有の食料不足からくる、いのちの危機を前にしているのではないか。

 そこで・・・全国各地の有志が集まり、「令和の農民一揆」を企て、農民だけでなく、消費者市民を含め、食と農といのちを守り、食料自給率を高め、農政の質的大転換を迫る運動を創り出し
て行こうとなった。

 決行日は3月30日の午後。
第一波の決起の場所は明治神宮
旧社会党系の全日農、共産党系の農民連や、生協、消費者団体、
市民など、保守系政党、団体を含め、政党政派を超えた農と食の大連携を創り出したい。そしてこの「令和の百姓一揆」を発火点として、全国各地での連続したシンポジュームを重ねながら、大きな農政の転換を実現しようとする。
農と食の問題はいのちの問題。これは政治的対決軸では解決しない。
私はこの16日に上京してある団体の関係者と会う事になっていて、具体的な「一揆」への参加を呼びかけ、布陣作りに入る。
市民も農民もそして勤労者も、切なく、苦しい。今は、日本農業の存亡の危機。これが最後の機会になるかもしれない。
 
 言い忘れたが、事のいきさつ上、「令和の百姓一揆」の代表者になってしまった。
これからの経過を折に触れお知らせしたい。
期日は追ってお知らせする。
友人、知人諸氏には、引き続き、お力をお貸しいただきたい。

菅野芳秀
 ミルク色の朝霧が上がれば、山々の紅葉や柿やリンゴなど果物の数々が顔を出す、
カラフルな秋となりました。
 さて、この度、鉛筆をなめなめ、眠い目をこすりつつ、一文字一文字、農作業の合間に書いた、拙本
『生きるための農業 地域をつくる農業』が「大正大学出版会」より発刊の運びとなりました。
日ごろ、ご支援いただいている諸先輩、友人諸氏のご厚意に感謝しつつご報告いたします。
お忙しい中とは存じますが、ご笑覧頂ければ幸いです。
またまたTVが「おいしい玉子焼き」を取り上げていた。店主に言わせたら「卵が違う」のだそうだ。
「これを食べたなら他の卵は食べられない」
「黄身の色が濃い」
カメラはニワトリの飼育現場を映した。
あぁ、やっぱりな。
 狭い籠にニワトリたちをギュウギュウ詰めにした生き物虐待の現場がそこにあった。飼われているニワトリたちは薬漬けだ。卵の黄身の色も色素でコントロールされている。卵の味だってそうだろう。
 ヨーロッパでは動物福祉の視点から、法律でゲージ飼いは禁止となっているが卵の安全性から言っても問題あるだろう。味が良ければいいというわけでもあるまい。
 病院だ、薬だ、アレルギーだという前に、身体の中にいれるものをもっとしっかり吟味しなければいけない。TVも相変わらだ。見識が足りなさすぎる。
(写真は菅野農園の自然養鶏;放牧養鶏の姿だ。)
俺が中学生の頃は、人生で一番と思うぐらい飯(めし)を食っていました。
学校に持っていく弁当は、普通の(建設業などで働く人たちの)2倍ほどの深みのあるアルミ弁当箱。そこに山盛りのご飯、その上に体重を乗せて押しつぶし、更にご飯を、そしてまた体重を、そしてまた・・。終いには、弁当に箸を刺し、そのままあげると弁当ごと持ち上がって来るぐらいで・・餅のようになっていました。
 ここまで来るとおコメの美味しさもヘチマも無いですね。それでも腹が減って、腹が減って、夕方、家に帰ると夕飯までの間におにぎりを食べていました。そんなこんなで、あっという間に中学3年で185cm。高校で190cmです。当時の体重は80kgぐらい。コメの飯(めし)の力は大きいですね。
我が家がおコメ農家でよかった。周りにはいつも食いきれないほどのコメがあったから。食べる量についてはなぁんにも言われたことがなかったョ。今もそのころの事を思い出しては、そのまま相撲取りになればよかったかと思ったりしている。
今年も暑い夏だった。
日陰の無い田んぼでの毎日の農作業。
上からの熱い日射しと、下からの沸騰したお湯が発するような熱気。
働く息子も稲もずいぶん辛そうに見えた。

でも、その暑さに負けることなく、今年も黄金の穂をつけて稔ってくれている。
苗が成長し、稲になる。
一粒の種から一本の苗が生まれ、それがやがて20本前後の株となって穂をつける。
春の一粒が秋になると約1,600粒に。
一杯のご飯は元をたどればわずか二粒の種。
植物の恵み。
ありがたいことだ。
長い間、休業していました。
そうですねぇ。
コロナの前からでしょうか。
「あいつ、大丈夫か?
死んでんじゃないか?
などの声もあったと聞いています。
どっこい、元気です。
生きてますぞ!

ブログ主催者からブログの画面が変更されてしまい
とても使いづらくなったために、前に戻すよう交渉し、
今になってしまいました。

気が付いたら
ブログを見に来てくれる方は
ほとんどいなくなりました。
当然ですね。
長く休業してましたから。

懲りずにまた始めます。
どなたも来てくれないかもしれませんが・・。
ま、のんびりやっていきます。

あらためて、よろしくお願いします。

菅野芳秀



稲作の時給はたったの10円!
 農水省の農業統計(2022年)によれば稲作の1時間当たりの単価(時間給)はなんと10円だという。10円ですぞ!
 農業協同組合新聞(2024・3/10)によると、2019年の水田農業の1時間当たりの農業所得は208円だった。それが更に下がり、最新のデーター(農水省農業統計;2022年)では、稲作農家の時給は2年続けて10円だという。
これでは逃げ出すのは当然。後継者がいなくて当たり前。「百姓は邪魔だ!やめてしまえ!」と言っているのに等しい。
昔、「百姓は生かさず、殺さず」という封建政治があった。今の自・公政権の政治は「百姓は生かすな。殺せ!」だ。
専業農家、兼業農家を問わず、日本農業を支えた農業のプロたちがこの世界からどんどん去っていく。彼らは二度と戻ることはあるまい。彼らの中に蓄えられてきたこの国の稲作技術。それが彼らと共に消えて行く。それがこの国の今と未来にとってどれほどの損失となることか。
この国から、村が消え、農家、農民が消えようとしている。
果たしてそれが「国民の意思」ならばあきらめもしよう。果たしてそうなのか?それが国民の意思なのか?
もし、そうでないというならば、全力で声をあげよう。
国民の「生存権」が、根本的に脅(おびや)かされているのだから。
 <みなさんにお願いです。次の行動につなぐ意味でも、このメッセージをできるだけ広く、かつ早く、拡散してもらえませんか?農家の離農の速さは尋常ではありません>
                  菅野芳秀 2024・7月30日