美術館大学構想

■写真上:和太守卑良の展示ブース。花器と生け花の即興的なコラボレーション。
■写真下:金子透による鍛造の手桶には小原流によりオーガスタのドライフラワーが生けられた。

24日土曜日、鶴岡アートフォーラムで、工芸コース教員の作品を中心にした作品展『作座考-BANDED BLUE2-』がオープンしました。
私宮本が企画コーディネートを手がけた本展では、「座」をキーワードに、陶芸・金工・漆芸・木工の各領域を、茶室に見立てたヒューマンスケールのブースに点在、干渉させる空間構成を試みました。
会場造作の設計を建築家集団「みかんぐみ」の竹内昌義助教授にお願いし、本学教授陣の花器に小原流師範・三橋光彩氏が生け込みをおこなうという贅沢な展観は、古き良き伝統文化が息づく城下町・鶴岡のつつましい佇まいに、上質な現代性・先鋭性を加えることに成功したと自負しています。
また、会場には、各参加作家が制作した茶道具を組み合わせた「茶室」のコラボレーションや、制作行程を紹介する映像インスタレーションなどもあり、現代工芸の多様な可能性を示すものとなっています。
山形からはまだ雪を冠った月山を越え、約2時間の道のりとなりますが、ぜひ足を運んでみてください。

美術館大学構想室学芸員/宮本武典


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