7月6日、梅雨の晴れ間を満喫すべく愛車DS6でのプチツーリング。
気ままな一人旅の向かった先は高畠町と福島市を結ぶ国道399号が通る鳩峰峠。
五十を過ぎた今なお未体験の鳩峰峠とはどのような所なのか。
前々から一度は行ってみたいと思っていた峠道である。
今回のルートは南陽市赤湯からブドウの名産地、高畠町時沢に出て、ぶどう松茸ラインを南下、高畠の郊外地点を左に折れ後は一本道。
峠に近づくにつれてご覧のようにまるで林の中を走っているかのような素適なロケーションが待っていた。
しかしいざ峠に入ると急に道幅が狭くなり、急勾配のヘアピンカーブが連続する登りの坂道が延々と続くのである。
これには流石に弱気が頭をもたげ始め、こんな所でマシーントラブルが起きたらヤバイなという思いに駆られる。
これも旧車の一人旅ゆえの悲しい嵯峨か、何せ自分を乗せて峠を駆け上がっているのは1970年型、大阪で万博が開かれた年に生まれたバイクなのである。
けれどここまで来れば後には引けない、是が非でも峠を登り切り山頂に立たねばならぬと自らを奮い立たせアクセルを開ける。
そして遂に辿り着いた山頂で待っていたのは眼下に緑の田園風景が美しい置賜盆地を一望する大パノラマ。
これこそ明治の初めにイザベラ・バードが東洋のアルカディアと讃えた桃源郷である。
こんな絶景が拝めたのは、ここまで半年がんばってきたご褒美だったのかも知れないなぁ。
そしてこちらが山頂、ようこそ福島県へのサインポールと山形県県南県立自然公園の石碑がありウグイスの鳴き音が心地良い。
それと高畠が生んだ巨匠、童話作家の浜田廣介の歌碑が盆地を見下ろすように建っており。
自分が暮らす美しき郷土を再認識した心洗われる一時、がんばってくれた愛車に感謝!