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◆鳩峰峠◆

  • ◆鳩峰峠◆

7月6日、梅雨の晴れ間を満喫すべく愛車DS6でのプチツーリング。

気ままな一人旅の向かった先は高畠町と福島市を結ぶ国道399号が通る鳩峰峠。

五十を過ぎた今なお未体験の鳩峰峠とはどのような所なのか。

前々から一度は行ってみたいと思っていた峠道である。

今回のルートは南陽市赤湯からブドウの名産地、高畠町時沢に出て、ぶどう松茸ラインを南下、高畠の郊外地点を左に折れ後は一本道。

峠に近づくにつれてご覧のようにまるで林の中を走っているかのような素適なロケーションが待っていた。

しかしいざ峠に入ると急に道幅が狭くなり、急勾配のヘアピンカーブが連続する登りの坂道が延々と続くのである。

これには流石に弱気が頭をもたげ始め、こんな所でマシーントラブルが起きたらヤバイなという思いに駆られる。

これも旧車の一人旅ゆえの悲しい嵯峨か、何せ自分を乗せて峠を駆け上がっているのは1970年型、大阪で万博が開かれた年に生まれたバイクなのである。

けれどここまで来れば後には引けない、是が非でも峠を登り切り山頂に立たねばならぬと自らを奮い立たせアクセルを開ける。

そして遂に辿り着いた山頂で待っていたのは眼下に緑の田園風景が美しい置賜盆地を一望する大パノラマ。

これこそ明治の初めにイザベラ・バードが東洋のアルカディアと讃えた桃源郷である。

こんな絶景が拝めたのは、ここまで半年がんばってきたご褒美だったのかも知れないなぁ。

そしてこちらが山頂、ようこそ福島県へのサインポールと山形県県南県立自然公園の石碑がありウグイスの鳴き音が心地良い。

それと高畠が生んだ巨匠、童話作家の浜田廣介の歌碑が盆地を見下ろすように建っており。

自分が暮らす美しき郷土を再認識した心洗われる一時、がんばってくれた愛車に感謝!

 

2014.07.07:maru8:コメント(4):[愛しのオートバイ]

◆ヤフオクの福音◆

  • ◆ヤフオクの福音◆

時は2月も終わろうとするある日の夜更け、日課の晩酌もそこそこにパソコン画面と対峙して準備はOK。

久しぶりの心躍る物件に逸る気持ちを抑えつつ慎重に勝負の時を待つ。

何せ現在進行中のレストア車輌にど真ん中ストライクの貴重部品がヤフオクに登場したのだから。

リサーチによれば参加者は4名、皆最後の3分に勝負を掛けてくるはず。

目に見えない競争相手の心理を読みながら小刻みな入札が繰り返されて。

自分で決めた限界価格とタイムリミットに向ってボルテージはどんどん上がる。

スリリングでエキサイティングな一時、当にこれこそオークションの醍醐味。

更に何と今回は物件2つを同時進行で入札というダブルオークションなのである。

勿論本命重視でもう一方はおまけのつもりの参加ながらも落札したい物件に変わりなし。

そして坦々と時は刻まれ、いよいよ運命のラスト3分を切り残り1分の時点で覚悟を決め上限と定めた金額での入札。

その時点でおまけの物件にも上限金額で入札敢行。

後は野となれ山となれ、まな板の上の鯉の心境である。

心の中で手を合わせじっと見守る視線の先の2つのオークション、残り20秒となって追ってくる者の姿なし。

10、9、8、7、いよいよ決着の時迫り、6、5、4、3、2、1、終了~。

‘おめでとうございます!!あなたが落札しました。’の画面に切り替わり、見事落札決定。

直ぐに別件のオークション画面に切り替えて、こちらは残り40秒、ドキドキタイムのその後は何とこちらも見事落札決定となり、結果は最良のダブル落札と相成って。

良い事は重なるもので出品者が同一人物であったが故に振込手数料、運賃は一纏めで済んでしまったという次第。

と、ここまで引っ張っておいて「ところでその落札品とは何ぞや」とさぞや皆さんお思いの事でしょう。

しかしそれは敢えて今は申し上げないでおきましょう。

近い将来この場にて完成品をお披露目するその時のお楽しみとさせて頂きます。

酒もすっかり醒めた夜更けに願ったり叶ったりの大収穫、先ずは目出度し。

2014.03.05:maru8:コメント(0):[愛しのオートバイ]

◆トラとパリラと豚カツランチ◆

  • ◆トラとパリラと豚カツランチ◆

絶好のライディング日和に恵まれた9月最終の日曜日、先日混合ツーリングの際にお知り合いになったY氏をお誘いし、近くのワインディングへミニツーリングに出掛けました。

方や英国が誇るバーチカルツインの最高峰トライアンフボンネビル、負けじとこちらはアウトストラーダの伊達男、イタ車の雄パリラグランスポルト。

互いに旧車ならではのエクゾーストノートを奏でながら小一時間の楽しいライディング、お昼に選んだ先は南陽市赤湯のカフェレストラン・パークさん。

お目当てはもちろんこの逸品、特選洋風豚カツランチです。

どうですか圧巻のこのお肉の厚み、そしてジューシーで柔らかな食感。

特製のデミソースと粒マスタードがまた良く合うんですよね。

初めて食べたY氏も大絶賛でした。

その後長井に戻りY氏と別れた後向かったのが白鷹町蚕桑地区の田んぼアート。

周りは既に稲刈りが済んでおりましたがここだけ残しておいてくれたんですねぇ。(感謝)

西陽をうけてきらきら輝くアートの手前に愛車をレイアウトしてパチリ。(^^♪

秋晴れのバイクで走るにはとても気持ちの良い一日を満喫。

明日への活力を充電できた素適な休日でした。

 

2013.09.30:maru8:コメント(6):[愛しのオートバイ]

◆初夏の風◆

  • ◆初夏の風◆
6月末日の日曜日、久しぶりのロングツーリングに出掛けた。

それも車種に何の統一性もない6台でのツーリング。

長いバイクライフでこういったツーリングは稀の事。

事の発端は若い頃から旧知のライダーであるT氏の取り巻きの方々によるツーリングが企画されており、そこに飛び入り参加させて頂いたという次第。

画像でお判り頂けるようにドカッティにハーレー、ホンダのアメリカンにヤマハのアメリカン、唯一の旧車である我がDS6、それに何と50㏄のスクーターという方向性も何も関係ないバラバラの組合せ。

然るにT氏に次ぐ年長者である小生にとっては各オーナーとの交流がとても新鮮に感じられ、彼らも旧車乗りの偏屈おやじとDS6が物珍しいようであった。

DS6を見る目は何か異次元の物に触れたのかとも感じられる程に新鮮だったらしく‘これ初めて見ました、いつ頃のマシーンですか’等のコメントが次々と飛んできて嬉しいような恥ずかしいような。

大峠を越えて喜多方、更に会津塩川から裏磐梯を巡って喜多方経由で帰る200キロ余りのルート。

道の駅で休んではまた走る緩いツーリングは実に新鮮で心地良く、異次元のバイク乗り達と過ごす時間はさながらプロ野球の交流戦のよう。

そんな彼らと一緒に走らなければ恐らく行く事もなかったであろうお店でのランチもまた楽し。



バイカーが集うこんなお店も旧車乗りにはチト抵抗があったが入ってみれば以外に心地良い。



皆で大きなハンバーガーに食らい付き、お喋りしているうちに自然と打ち解けてゆくのは同じ道を共に走り同じ時間を共有した連帯感があればこそ。

趣味趣向は違ってもバイク乗りはバイク乗り、心根は皆優しい。

途中通り雨に降られはしたものの初夏の風を全身で感じて走った会津路へのツーリング。

素適なバイク乗り達へ感謝。


かぜとなりたや はつなつの かぜとなりたや かのひとの まへにはだかり
かのひとの うしろよりふく はつなつの はつなつの かぜとなりたや〈澄生〉
2013.07.05:maru8:コメント(6):[愛しのオートバイ]

◆ヤフオクの福音◆

  • ◆ヤフオクの福音◆
イタリアンピッコロ(小型イタリア旧式オートバイ)に欠かせないアクセルのスロットル部品一式を運良くヤフーオークションにて落札。

正式にはイタリアのトマゼリ社製「SUPER PRATIC B」、スーパープラティックB という部品なのであるが今回入手したのは何と新品、未使用品で俗にいうデッドストック物。

こんな涎が出るような物件はさぞや競合が激しいとの予測から、取り敢えず一番乗りでの入札を入れる。

開始から終了まで6日間の設定が為されていたこの物件、3日を過ぎた時点での入札は何と小生のみという予想外の展開となるもまったく予断は許されない。

なぜなら勝負の肝となる終了10分前からの攻防戦というパターンが常なのである。

そしていよいよやってきた終了日、晩酌後の放心状態に喝を入れ眠い目を見開いて臨んだ終了10分前のパソコン画面。

そこに映し出されたのは以外にも入札1のまま何も変化していないオークション。

しかし油断は禁物、本当の意味での決戦はここから始まるわけなのだから。

勝負は最後の1秒が過ぎて下駄を履かねば判からないというのがスリリングな醍醐味に満ちたネットオークションならではの世界。

じっと画面を凝視しながら成行きを見つめる事5分、更に3分、しかし予想に反してこの時とばかりに参入して来る筈の入札者が無いのはどうした事か。

何とも事態は意外な展開へと邁進し、過ぎ行く時間を眺めつつ‘どうかこのまま10時44分になってくれ’と心の中で手を合わす。

そしてカウントダウンの残り30秒、誰の足音も聞こえない独走態勢のまま10秒、5、4、3、2、1、終了~。

‘おめでとうございます!!あなたが落札しました。’の画面に切り替わり、終わってみれば無競争での落札者となったのであります。

しかも競らずの落札という事で開始価格のままという大変嬉しいおまけ付き。

まさか新品のスーパープラティックBが諭吉1枚も出さずに手に入る幸運に恵まれるとは思ってもいませんでしたねぇ。

今までも美味しい獲物を寸での先で逃してきた事を思えば偶々運が良かったという事なんでしょうが、この競売品自体が万人とは無縁のレア物という性格上、欲しい人が限られるのもまた事実。

何はともあれ久々の大収穫という事に変わりはなく、先ずは目出度し。
2012.10.27:maru8:コメント(4):[愛しのオートバイ]