ぼくのニワトリは空を飛ぶー菅野芳秀のブログ
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田植えの準備にかかる前に畔の草刈りをして、代掻きの前には畦波を入れないのですか? 私たちの所では、土の畔の田んぼは、草刈りをして、畦波を入れます。 だから、田植えが終わった頃には、畦の草は、シロツメクサやジシバリ、タンポポ、ウマゴヤシなどの背の低い草花です。 忘れな草は無いけど、よく似た青い可愛い花でキュウリグサっていうのが一面に咲きます。 私の所では、ハルジオンは、イデ(水路)の向こう側の畔に並んで咲きます。 とってもステキな草花の畦になるのですが、息子に言わせれば、「コンクリートの畦がええなぁ〜、だって畦波入れんでええし、草刈りせんでええからな〜」ってことです。 畦をコンクリートにするには、田んぼの広さやコンクリートの幅などにもよりますが、六〜七十万円、いやいや、今はもっともっと高いかもですよね。 田んぼが有るだけでも大変(重労働)で、赤字の田んぼなんだから、田んぼにそんなにお金をかけられないですよ。 (田んぼさん、ごめんなさい! これは、我が家の事です) でも、栄さんは作ってくれる人が居て安心やと思いますよ。 家族の方も、ほっと胸を撫で下ろしていることでしょう。 我が家の、コシヒカリを植えていた写真の田んぼ3反は、夫が亡くなる3〜4年前に、困った田んぼを買っていたんです。 売りに出すと、誰(知らない遠くの人)が買って、来るかわからない。(田んぼ以外に利用されるかも?) それで、そのとき町の農業委員長をしていた私の父から話があり夫が買いました。 夫が亡くなった時、その支払いは一括で800万円近く来ました。 トラクター(350万位だったかな?)も、買ったばかり、夫は使わずに亡くなりました。 すべて、農業者のなんか補助を受けて、徐々に支払する予定だったようなのですが、夫が亡くなったら認定農業者でなくなったために、全て一括で支払い請求が来ました。 その時は、田んぼは、私たち家族を苦しめるためにあるのかなって思いました。 農協だって、何にも助けてはくれないしね。 「トラクターは、前のがありますから、返品します。持って帰ってください」って、私もちょっと駄々をこねてみましたけどね。(ゴメン!) 通夜の席で息子は、私にそっと、「田んぼは父さんが大切にしていたものだから・・・」って言うしね。 私も、本当はそう思っていましたけど、田んぼで生活できる見通しは無かったから・・・、それに、実は、息子も私も、どれが家の田んぼで、どこに有るかも知らなかったんです。 (夫は、人の田んぼを借りて作っていたから、たまに手伝いをしても、よくわからなかったんです) 夫が亡くなった年は、忌引きの間に、うちの田んぼはどことどこですかって、役場に聞きに行って地図を書いてもらって、息子が初めての田植え機を使って植えました。 まず、借りていた田んぼを返す手続き、農業委員会へ行って書類を戴いてきて・・・、いっぱい書いて、相手の方に事情をお話して署名捺印をお願いしました。 (これも、結構時間と手間がかかりました) 近所ののおじさんたちが、自分の所のを放っておいて、植え方と機械の使い方と、どの苗をどこの田んぼにって割り振ってくれて、植えたんです。・・・・これは自分でも凄いな(ようやったな〜)って思います。 すべて、近所や親戚のみなさんに助けて戴いてなんですけどね。感謝・感謝やな! この上に、乳牛のお世話と片付けが同時にありました。 (乳牛は、農協と、共済組合と、ヘルパーの方と、夫の同業者と、親戚の皆さんに助けていただきました) ほんまに悲しんでいる暇は無いのわかってもらえるかな・・・! もう、書いていたら限が無いですよ。 田んぼは好きやけど・・・、この風景も好きやけど・・・。 田植えの後2〜3週間で根が張り始めて、苗の緑が濃くなって、元気にぐんぐん成長し始めると、田を渡って来る風は、本当に緑の風になるんですよ。 苗の香りと共に・・・。 その頃になると・・・。 夕方、日が沈むと、そこに蛍が飛び交うんです。 昔は、家の庭にも遊びに来ていたんですけど・・・・? ※ こんなきれいな懐かしい田んぼを見ると、いろいろ思い出して長くなってしまいました。 ごめんなさい。 〔写真〕キュウリグサです。(5月初め撮影) 花の大きさは2mm位の可愛い花です。 草丈が低く、他の草花の下の方でひっそりと寄り合って咲いています。
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