木造校舎大暮山分校 白い紙ひこうき大会
長年、『サンデー毎日』表紙の女優の撮影をつとめられた写真家荒谷良一さんが何度も大会を訪れて下さり、いつも楽しく集合写真を撮って下さいます。迫力ある撮影とみんなを和やかにさせる語りかけは、さすがプロの技です。スタッフ一同、心から感謝しております。
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『ふるさとの記憶 木造校舎(上)』武田信夫(中公文庫)
まだ子供達が学んでいた頃の大暮山分校舎の写真が見開きで2ページにわたり紹介されています。グラウンドの水たまりや昇降口だけ残された雪囲いを見ると、入学式の終わった4月初め頃の写真のようです。著者の武田氏は20年をかけて全国の木造校舎(廃校前)を撮り続けてきたそうで、東日本の58校が収められています。朝日町にも10校以上の木造校舎がありました。この写真集を見ていると、懐かしい気持ちよりも、無くしてしまった悲しみと罪悪感を感じてしまいます。時代に問いかける素晴らしい写真集です。95年初版。※表紙写真は他校です。 |
古ぼけた木造校舎の二かいの窓から
まっ白な紙ひこうきをとばしてみた 「いつだっけ?」ずっと前に、忘れるくらい昔、 ぼくらが子どもと呼ばれていた時代に… ボヤリと想いえがいていた虹色の小さな夢たちは、 かぎりなく広い空色のかなた 空色にフワリとけていった… ※時の流れとともに忘れられるね 記憶のなかに、 音もなく残ってる 木造校舎のセピア色の写真が、 なんだか少し寂しいとささやいて… ボヤリと想いえがいていた 虹色の小さな夢たちは かぎりなく広い空色のかなた 空色にユラリ とけていった… ※ くりかえし 時の流れとともに忘れられるね 記憶のなかに、音もなく残ってる B5サイズの紙ひこうき作って、 飛ばしてみたよ、忘れてしまわぬように 詩・曲/中川元嗣 |
第5回大会より、中川元嗣さん(千葉市)がテーマソング「Memory」を歌って下さいます。ご自身の作詞・作曲で、やさしくあったかいイメージが分校にぴったりです。6、7回大会では、シャボン玉舞う中、同じスタッフの小林健太さん(当時高校生)のフルートと、練習なしのセッションライブが敢行。会場じゅうに大きな感動をもたらしました。
以下に、第5回大会(2003年)で発表した時の歌詞カードより抜粋した挨拶文を紹介いたします。 はじめまして!中川元嗣というものです。千葉県松戸市に住んでいる大学生のようなものです。 2001年の白い紙ひこうき大会にふらりと参加したことが、この校舎とこの大会、そしてそれらを取り巻く人たちを知るきっかけでした。最初に参加させていただいた第3回(2001年)の大会のことはおぼろげな記憶ですが、その当時の自分にとって極めてセンセーショナルな出来事として覚えています。大谷小学校旧大暮山分校、この木造校舎の二階の窓から白い紙ひこうきを飛ばし、飛距離を競う。ただそれだけなのに、なんだか惹かれてしまう。僕にとってはそんな大会でした。 自分にとって素敵な経験をした時、それを何らかの形にしておきたいという思いに駆られることがあります。まだ、23年間の人生の中で、2回だけですが(笑)。その素敵な出来事が、今日の出来事から昨日の出来事、そして一昨日の…。といった具合に、遠く遠く離れていってしまう。それを寂しいと思ったことがきっと、「Memory」という曲を作るきっかけになったのだと思っています。(2003) ...もっと詳しく |
2001年、小田和正さんの「言葉にできない」の歌に乗せて、ぬくもりのある写真が連続して映される有名な明治安田生命のCMに、大暮山分校の最後の卒業式の集合写真が使用されました。(撮影/日野イサム氏)校舎を背にしたとてもいい雰囲気の写真です。何枚か紹介された中で最後のトリをつとめました。この子供達の多くは、その後、白い紙ひこうき大会をスタッフとしてサポートして下さってます。
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「どこかの監督が分校に目をつけて、映画を撮ってくれないかな…」。白い紙ひこうき大会の仲間たちと常々話していたことでした。何ごとも願っていれば叶うものです。コニカミノルタのDiMAGE21というデジタルカメラのテレビCMで分校が全国に放送されました。
ロケの日は、私は残念ながら見学に行けなかったのですが、息子がしっかりヒロイン役の女優千堂敦子さんのサインをもらってきました。話を聞くと50人以上のスタッフで、とてもにぎやかだったとのこと。 CMは、映画仕立ての短いストーリーになっています。あらすじは、都会に住む親子が、久しぶりに妻のふる里に帰ってきて、母校の廃校になった分校を訪ねる。教室を覗き込んだり、得意だった鉄棒をしようとして足を滑らせたり、懐かしい時間に浸る。夫、妻に向けてシャッターを押す。妻、ふと「これで最後かもね」と寂しそうにつぶやく。実家に帰ると、一人おかれた小さな娘がほっとして抱きついてくる。優しく抱きしめる。夫、シャッターを押す。夫、こみあげてしまう…。 実は、ディレクターの手塚英一さんが遊びにいらした折に、このシナリオには隠されたストーリーがあることをお聞きしました。それは、ヒロインの妻が「余命わずか」という設定なのだそうです。ぜひ、このまま映画に発展させていただきたいものです。 また、手塚さんは、このシナリオにあった木造校舎を探すのに、東北一円を足しげく回ったとのこと。なんとも嬉しい話です。 (2003〜2004年放送) |
(2008年春の状況)
毎年、補修を町に要望していますが、「壊すと決めたものに予算を充てられない」と叶えてもらえず、どんどん傷みは広がってしまいました。体育館ステージ側の屋根の軒先が雪で折られ、剥がれたトタン板のすきまから雨漏りするようになってしまいました。実行委員会で毎年シートを重ねています。 |
いつも昇降口のところにぶらさげてあります。分校への思いや感想を多くの人がかき綴って下さってます。皆さんもどうぞ。(2000〜)
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大暮山地区の皆さんの多くの玄関先には、運動会などの時にあげる落下傘花火の薬莢がぶらさげてあります。不思議になってたずねると「魔よけの呪い」とのこと。(ならば大会でも打ち上げよう)と、市販のものをたくさん求め、開会直前にドカンドカン打ち上げました。子供達が落下傘を追って大騒ぎになりました。持って帰ったら玄関先にぶら下げておいて下さいね。(2002〜)
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(c)白い紙ひこうき大会実行委員会
中学生以下の部
1 大倉拓巳 22.4 m 神奈川県相模原 (大会新記録)
2 羽角瑠夏 20 山形市
3 鹿野大地 19.1 山形市
大人の部
白田 薫 30.3 東京都品川区(大会新記録)
阿部喜栄治 25.8 朝日町
高橋利宏 25.2 山形市
グッドフィーリング賞(気持ちよさそうに飛びました!)
GF 伊藤文夫 62 山形市 白田美咲 小6 朝日町
GF 鹿野雅彦 38 山形市 長岡 郷 小5 朝日町
第3回大会 (2001 H13)
中学生以下の部
1 川口靖晃 37.3 中1 朝日町大暮山(大会新記録)
2 堀 ゆうき 22.2 朝日町
3 北條太基 22.1 山形市
4 長岡みずき 21.2 村山市
5 安藤玄太 20.4 朝日町
6 堀 さおり 20.3 大暮山
7 北條友基 19.2 山形市
8 村山けいし 16.8 東京都
9 大倉拓巳 16.3 神奈川
10 澤辺杜光 16.3 神奈川
大人の部
1 佐藤利行 30.2 山形市
2 堀 幸雄 27.7 朝日町
3 阿部喜栄治 27 朝日町
4 村山弘子 24.8 東京都羽村市
5 鈴木 悟 24.8 朝日町