「分子の活性化状態」とは、化学反応の際に、
反応物の分子が生成物の分子に移り変わる途中で通過する、
エネルギーの高い状態のことを言うそうだ。
人間の営みに置き換えれば、
人と人とが接点を持った時に時折生まれる
「アノ状態」のことを言うのだと思う。
宮崎駿氏は自身の「風の谷のナウシカ」という作品の中で、
人の命を「生まれ、響き合い、消えていく。」
と表現していたが、人生の価値は、
こうした《響き合い》のシーンを幾つ持てるかが
味噌なのだろうナ、とも思う。
時折耳にする「地域の活性化」という言葉は、
とても耳触りが良い反面、
それが経済的な豊かさを意味するのか、
それとも単に人口が多いことを表現しているのか、
人によって受けるイメージはまちまちで、
曖昧な印象を受ける。
ここで、分子の活性化状態を
半ば無理やり引き合いに出せば、
地域内もしくは地域外との響き合いの機会が多く、
それによってもたらされる化学反応によって
エネルギーが生じ、変化や成長を促している状態が、
それに近いんではないか?なんていうことを最近は思う。
響き合いの定義もこれまた難しく、
単に集まって酒を飲むだけで生じるとは限らない。
答えは当人の胸の内側にあって、
気持ちのいい和音になるためには、
きっと様々な環境や条件を要するのだろう。
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