山寺芭蕉記念館

俳句と芭蕉、「奥の細道」についての知識を深めるとともに、山寺芭蕉記念館の博物館としての役割と収蔵品の特徴について知識を深めます。さらに、山寺芭蕉記念館のボランティアガイドを志す方のため「ガイド認定講習」もおこないます。

 

「奥の細道教養講座」
令和7年2月1日(土)、2日(日)10:00〜14:45
2月1日(土)

奥の細道とはどんな旅だったか、義経・源平伝説と芭蕉、芭蕉・蕪村・一茶・子規 それぞれの時代と句、世界の中の日本文化について

2月2日(日)

山寺芭蕉記念館収蔵品の魅力、描かれた「奥の細道」、博物館を知ろう―地域の宝を守る―、奥の細道マイスターのガイド活動について

 

講 師:放送大学山形学習センター所長・山形大学名誉教授 山本陽史氏、山形大学学術研究院教授 佐藤琴氏、奥の細道マイスターの会の皆さん、山寺芭蕉記念館学芸員

受講料:3,000円

定 員:50名(先着順)

締 切:1月21日(火)

申込み:山寺芭蕉記念館まで電話(023-695-2221)又はFAX(023-695-2552)

 

「ガイド認定講習」
令和7年2月9日(日)10:00〜14:45

内 容:上記受講者で奥の細道マイスターの認定を目指す方、及び山寺芭蕉記念館のボランティアガイドを目指す方を対象におこないます。終了後は認定書をお渡しいたします。

 

講 師:放送大学山形学習センター所長・山形大学名誉教授 山本陽史氏、奥の細道マイスターの会の皆さん

受講料:1,000円

定 員:50名(先着順)

締切り:2月2日(日)

申込み:山寺芭蕉記念館まで電話(023-695-2221)又はFAX(023-695-2552)

奥の細道マイスター養成講座が開催されました

令和7年2月1日(土)、2日(日)、俳句と芭蕉、「奥の細道」や収蔵品などについての知識を深めるため、放送大学山形学習センター所長・山形大学名誉教授 山本陽史氏、山形大学学術研究院教授 佐藤琴氏、奥の細道マイスターの会の皆さん、山寺芭蕉記念館相原学芸員による講座が質疑応答も交えて和やかに開催されました。

9日(日)は、山寺芭蕉記念館のボランティアガイドを志す方のために「ガイド認定講習」が開催されます。

 新暦にして7月19日、新庄を発った芭蕉と曽良は、本合海より最上川を下ります。清川で下船し、
羽黒に着きました。羽黒山の南谷別院に泊まりました。
  

     ※ ※ ※ ※ ※



 新暦にして7月17日、大石田を発った芭蕉と曽良は、新庄に至ります。
渋谷甚兵衛(俳号:風流)宅に泊まります。

  水の奥氷室(ひむろ)尋ぬる柳哉 芭蕉   

     ※ ※ ※ ※ ※


 新暦にして7月14日、山寺を発った芭蕉と曽良は、大石田に至ります。

     ※ ※ ※ ※ ※


 新暦にして7月13日、芭蕉と曽良は尾花沢を発ち、山寺に向かいます。鈴木清風が楯岡まで馬を出してくれたので、山寺には午後2時50分から3時40分の間に着くことができました。芭蕉はこの日のうちに山寺立石寺の参拝を行います。この日は山寺の宿坊に宿泊しました。  

  閑さや岩にしみ入蝉の声  芭蕉

   

     ※ ※ ※ ※ ※



 新暦にして7月4日、尾花沢に滞在中の芭蕉と曽良は、鈴木清風宅の近くの養泉寺に宿所を移しました。


     ※ ※ ※ ※ ※


 新暦にして7月3日、堺田を出た芭蕉と曽良は、昼過ぎに鈴木清風宅に着き、ここに泊まりました。



     ※ ※ ※ ※ ※



 新暦にして7月2日、芭蕉と曽良は大雨のため堺田の同所「封人の家」に留まります。

  蚤虱(のみ・しらみ)馬の尿(ばり)する枕もと  芭蕉

  
   ※ ※ ※ ※ ※

 新暦にして7月1日、芭蕉と曽良は岩出山を出て、鳴子より尿前関を越え、
出羽国新庄領に入ります。この日、堺田の新庄領の番人の家に泊ります。
芭蕉はこの家を中国の関所の番人になぞらえて「封人の家」と呼びました。


  
  
   ※ ※ ※ ※ ※

 新暦にして6月29日、芭蕉と曽良は平泉に着きます。中尊寺・光堂・高館
などを見て、この日は一ノ関に泊まりました。

  五月雨の降り残してや光堂  芭蕉  

     
   ※ ※ ※ ※ ※

 新暦にして6月20日、芭蕉と曽良は白石を発ち、岩沼で武隈の松を見物し、笠島を望見し、仙台に入りました。
この晩は国分町の大崎庄左衛門宅に泊まりました。

  桜より松は二木(ふたき)を三月越し 芭蕉

  笠島はいずこ五月のぬかり道     芭蕉  

     
   ※ ※ ※ ※ ※



 新暦にして6月9日、芭蕉と曽良は須賀川に着きました。地元の俳人相楽等躬の家に泊まりました。

  風流の初めや奥の田植歌  芭蕉

     
   ※ ※ ※ ※ ※



 新暦にして6月7日、芭蕉と曽良は那須の湯本を出、奥州街道筋に入り、遊行柳を見て、白河の関を越えました。泊まりは旗宿でした。

  田一枚植えて立ち去る柳かな  芭蕉

     
   ※ ※ ※ ※ ※


 新暦にして6月6日、芭蕉と曽良は那須の湯本で温泉神社を詣で、殺生石
を見ます。

  石の香や夏草赤く露暑し 芭蕉

     
   ※ ※ ※ ※ ※


 新暦にして6月5日、芭蕉と曽良は高久を出て那須の湯本に至ります。
温泉宿和泉屋に泊まりました。

     
   ※ ※ ※ ※ ※




 雨のため芭蕉一行は、新暦6月4日も高久の高久角左衛門の家に泊まりました。

  落ち来るや高久の宿(しゅく)の郭公(ほととぎす) 芭蕉

  (芭蕉が高久家の主のために詠んだ句)

    
     
   ※ ※ ※ ※ ※


 新暦6月3日、芭蕉一行は昼頃に余瀬を出立、高久に着いて高久角左衛門の家に泊めてもらいます。

  野を横に馬牽(ひ)きむけよほととぎす 芭蕉

  (余瀬から奥州街道筋の野間まで馬で送ってもらった際の句)

   ※ ※ ※ ※ ※


 新暦5月21日、芭蕉一行は那須黒羽の余瀬に着きました。この晩、余瀬の俳人・翠桃の家に泊まりました。

  

   ※ ※ ※ ※ ※





 新暦5月20日、芭蕉一行は裏見の滝・含満が淵などを見物、昼に日光を出発しました。その日は玉生(たまにゅう)〔現、栃木県塩谷郡塩谷町〕に泊まりました。



   ※ ※ ※ ※ ※




 新暦5月19日、芭蕉と門人・曽良は鹿沼を出て、日光に着きました。御宮を参拝し、日光上鉢石町の五左衛門と所に泊まりました。



   ※ ※ ※ ※ ※




 新暦5月17日、芭蕉と門人・曽良は粕壁を出て、栗橋の関所を経て、間々田(現、小山市内)に泊まりました。



   ※ ※ ※ ※ ※



 新暦5月16日、芭蕉と門人・曽良は深川を出船して、「おくのほそ道」行脚の途につきました。この日は粕壁に泊まりました。
 

山形市指定有形文化財 黄石公図 1幅
与謝蕪村(よさ ぶそん) 筆 江戸期(18世紀) 
潁原退蔵・尾形仂コレクション・本館蔵


 江戸期の画家で俳人の与謝蕪村が描いた中国秦時代の隠士黄石公(こうせきこう)。黄石公は、漢(206 B.C.〜220A.D.)を創始した三傑の一人張良(ちょうりょう)に太公望(たいこうぼう)の兵法書を授けたと伝えられる人物。太公望は紀元前11世紀頃の中国周王朝(1050 B.C.頃〜256 B.C.)の名将呂尚(りょ しょう)のこと。
 蕪村は享保(きょうほう)元年(1716)生れ。22歳の時、俳人巴人(はじん)に入門する。55歳の時に巴人の夜半亭(やはんてい)を継ぎ俳諧宗匠となる。一方、絵画の分野では同時代の画家池大雅(いけのたいが)と共に日本南画の大成者として評価されている。天明3年(1783)没。

特別展「芭蕉と蕪村 ―江戸時代の二大俳人― 
    9月1日〜10月9日 (会期中無休)


「開運!なんでも鑑定団」で芭蕉真筆と認められた「芭蕉書簡」、それにより、芭蕉本人によるものと考えられていた二か所の訂正部分が、芭蕉の手紙での依頼を受けた羽黒山関係者によるものと判明した「天宥法印追悼句文懐紙」を並べて見ることができます。

特別展は10月9日までです。ぜひご覧ください(^^♪(相原)

 

見どころ☆

〇県指定文化財4点、市指定文化財6点を含む松尾芭蕉の直筆19点、与謝蕪村の直筆8点を一挙公開します。

〇「芭蕉書簡(出羽三山関係者宛)」は同時に展示される県指定文化財「天宥法印追悼句文懐紙」に芭蕉が訂正を指示しているもので、その訂正の経緯を明らかにした貴重な資料です。人気テレビ番組「開運!なんでも鑑定団」で芭蕉直筆であることが判明した資料として知られるものです。

〇県指定文化財「蕪村句稿貼交屏風」は蕪村の自筆の句稿を貼り交ぜた屏風で、門弟の呉春(松村月渓)が蕪村直筆であるのを鑑定して絵を描き添えた珍重すべき1品で、当館では初めての公開となります。

〇与謝蕪村の写実的絵画の技量が遺憾なく発揮された市指定文化財「黄石公図」と、蕪村のもう一つの作風である情感漂う画風で描いた「雪中双鴉図」を共に展示。蕪村の表現の幅を実感することができる展示となっています。

充実した内容となっています。ぜひご覧ください。

企画展「お雛さまの美 ―雛飾りと紅花、そして「源氏物語」― 
  令和6年2月9日〜4月8日 (会期中無休)


3月3日に節句に雛人形を飾る風習は江戸時代に生じ、その伝統は今日まで続いています。本展では、山形の旧家に伝わる雛人形や桃の節句の飾りと共に、日本の伝統的文化である桃の節句の歴史を紹介します。

ギャラリートークは令和6年2月23日14時からです。ぜひご覧ください。(相原)

 

見どころ☆

〇江戸時代の雛人形の中でも数が少ないことから貴重で、衣装やデザインが豪華な享保雛を7組、一堂に公開します。
〇平安時代の「雛(ひいな)遊び」の記述のある『源氏物語』。『源氏物語』を執筆している紫式部を描いた「紫式部詠月図自画賛」(江戸時代 立圃筆)や源氏絵金屏風(江戸時代 作者不詳)などを展示。
〇雛人形の流通経路の一つである舟運や、雛人形の衣装の紅花染めに用いられた紅花生産を知ることができる「紅花屏風」(江戸時代 青山永耕筆)を展示します。

華やかな雛飾りを、ぜひご覧ください。