有限会社コンサルネット

コンサルネット
高い目標をもつ

創業時、京セラは間借りの社屋でスタートをし、従業員が100人に満たないころから、京セラは世界的視野に立って世界の京セラへ前進するといってきました。

ちっぽけな会社でありながら世界に目を向けるということは高く大きい目標を持つことと同じです。高い目標を設定する人には大きな成功が得られ、低い目標しか持たない人にはそれなりの結果しか得られません。

自ら大きな目標を設定すれば、そこに向かってエネルギーを集中させることができ、それが成功のカギとなるのです。明るく大きな夢や目標を描いてこそ想像もつかないような偉大なことが成し遂げられるのです。
ガラス張りで経営する

 京セラでは信頼関係をベースとして経営が行われています。そこでは経理面をはじめすべてのことがオープンになっており、何ら疑いを差しはさむ余地のないシステムが構築されています。

 その一つの例として、時間当たり採算制度では、全部門の成績が全社員に公開されています。

自分たちのアメーバの利益がいくらで、その内容はどうなのかが誰にでも容易に理解できるようになっています。

 一方、私達一人一人も同じように心を開き、オープンに仕事をすることを求められています。

このように社内がガラス張りであることによって、私達は全力で仕事に取り組むことができるのです。
独創性を重んじる
 
 京セラは創業の時から独創性を重んじ、人の模倣ではなく独自の技術で勝負をしてきました。他社ができないといったものを喜んで受注し、全員が必死の努力でこれを作り上げ、結果として独自の技術を次々と確立、蓄積をしてきたのです。

 大河内記念生産特賞や科学技術庁長官賞を受賞し、京セラが大きく飛躍するきっかけとなったマルチレイヤーパッケージの開発は、正にこのことを実証しています。

 何としてもやり遂げなければならないという強い使命感を持ち、毎日毎日創意工夫を重ねていく、その一歩一歩の積み重ねが、やがて素晴らしい創造へとつながっていくのです。
ベクトルを合わせる

 人間は、個として生まれ、自由に生きているのですから、いろいろな発想をする人があってもいいと思います。組織においても、各人が全く自由な発想のもとに行動し、それでいて調和がとれているというのが、最高の姿だと思います。

 しかし、私の経験からすれば、これは理想であって、実際のところは力がそろわず、決してうまくいくことはありません。歴史を見ても、勝手な連中が集まって長く栄えた集団はありません。

 集団を構成する、個々の人々の志向が一致していないと、力が分散してしまい、大きな力を発揮し続けることができないからです。そのため、常に集団のベクトルをそろえておく必要があるのです。

 ベクトルをそろえるとは、考え方を共有していこうということです。人間として考え行動していくための、最もベーシックな哲学をともにし、それを座標軸に、各人が持てる個性を存分に発揮していこうということなのです。

 同好サークルならば、自由な発想と個性の発揮だけでいいでしょう。しかし、目的を持った集団(会社)であれば、価値観を共有してはじめて、達成への永続的、集中的な取り組みが可能となるのです。
全員参加で経営する

京セラではアメーバ組織を経営する単位としています。

各アメーバは自主独立で経営されており、そこでは誰もが自分の意見を言い、経営を考え、それに参画することができます。

一握りの人だけで経営が行われるのではなく、全員が参加するというところにその真髄があるのです。

この経営への参加を通じて、一人ひとりの自己実現がはかられ、全員の力が一つの方向に揃ったときに、集団としての目標達成へとつながっていきます。

全員参加の精神は、私たちが日頃の開かれた人間関係や仲間意識、家族意識を培う場として、仕事と同じように大切にしてきた会社行事やコンパなどにも受け継がれています。
パートナーシップを重視する

 京セラでは創業以来、心の通じ合える信頼できる仲間づくりを目指し、これをベースに仕事をしてきました。

したがって、社員同士は経営者と従業員という縦の関係ではなく、一つの目的に向かって行動を共にし、自らの夢を実現していく同志の関係、つまり、パートナーシップという横の関係が基本となっているのです。

一般にありがちな権力や権威に基づく上下関係ではなく、志を同じくした仲間が心を一つにして会社を運営してきたことにより、今日の発展があるのです。

これはパートナーとしてお互いを理解し合い、信頼し合える人間同士の結びつきとなったからこそ可能となったのです。