有限会社コンサルネット

コンサルネット
手の切れるような製品をつくる

 私たちがつくる製品は手の切れるような製品でなくてはなりません。

 それは例えばまっさらなお札のように見るからに鋭い切れ味や手触りを感じさせる素晴らしい製品のことです。

 製品にはつくった人の心が現れます。ラフな人がつくったものはラフなものに、繊細な人がつくったものは繊細なものになります。

 たくさんの製品をつくってその中から良品を選ぶというような発想では決してお客様に喜んでもらえるような製品はできません。

 完璧な作業工程の元に一つの不良も出さないように全員が神経を集中して作業に当たり、一つ一つが完璧な製品づくりを目指さなければなりません。
経験則を重視する

 企業での技術開発やモノづくりには経験則が不可欠です。理論だけではモノはできません。

 例えばセラミックの場合、原料である紛体を混ぜて成型し高温で焼き上げればできるということは勉強さえすれば誰でも理解できます。

 ところが紛体を混ぜるということがどういうことなのかは、実際に自分で手を染めて苦労してやってみないと決してわかりません。

 液体や気体なら完全な混合ができますが、紛体はどこまで混ぜたら混ざったといえるのか、これは経験則でしか分からない世界です。

 この経験則と理論がかみ合って初めて素晴らしい技術開発やモノづくりができるのです。
現場主義に徹する

 モノづくりの原点は製造現場にあります。営業の原点はお客さんとの接点にあります。

 何か問題が発生した時、まずその現場に立ち戻ることが必要です。現場を離れていくら理論や理屈をこねまわしてみても決して問題解決にはなりません。

 よく現場は宝の山であるといわれますが、現場には問題を解くための鍵となる生の情報が隠されています。

 絶えず現場に足を運ぶことによって、問題解決の糸口はもとより、生産性や品質の向上、新規受注につながる思わぬヒントを見つけ出すことができるのです。

必要なときに必要なだけ購入する

 物品や原材料を購入する場合、大量に買えば単価が下がるからといって安易に必要以上のものを買うべきではありません。

 余分に買うことはムダ使いのもとになります。たとえ一時的に安く購入できたとしても、これを保管するための倉庫が必要になったり、在庫金利が発生したりといった余分な経費がかかってきますし、更には製品の仕様変更などの理由で全く使えなくなってしまう危険性もあります。

 やはりメーカーはメーカーに徹し、モノづくりそのもので利益を上げることに専念すべきです。必要なときに必要なだけ購入するという考え方が大切です。

倹約を旨とする

 私たちは余裕ができるとついついこれくらいはいいだろうとか、何もここまでケチケチしなくてもというように経費に対する感覚が甘くなりがちです。

 そうなると各部署でムダな経費が膨らみ会社全体では大きく利益を損なうことになります。

 そして、ひとたびこのような甘い感覚が身についてしまうと状況が厳しくなった時に改めて経費を締め直そうとしても、なかなか元に戻すことはできません。ですから、私たちはどのような状態であれ、倹約を心掛けなければなりません。

 出ていく経費を最小限に抑えることは私たちにできる最も身近な経営参加であるといえます。
目標を周知徹底する

 目標を達成するためには、その目標が全員に周知徹底されていなければなりません。つまり、全員が目標を共有化し、自分たちのものになっていることが必要です。

 営業部門でも製造部門でも当月の売上や総生産、差し引き売上、時間当たりなどの数字が全員の頭の中にしっかりと入っていて、職場の誰に聞いても即座にその数値が口をついて出てこなければなりません。

 京セラのアメーバ経営と時間当たり採算制度では目標を全員に周知徹底し、共有化を図ることによって一人一人の参画意識を高められ、これが一丸となって目標達成へ向かうエネルギーとなるのです。