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健全資産の原則を貫く
京セラでは不良資産を発生させることを厳しく戒めています。必要なときにいつ様なだけ買い入れること、必要なものだけを創ることが原則です。 余分なものを買ったり、余分なものをつくったりすると不良在庫を発生させ、ムダな経費を使うことになります。 しかし、万が一不良資産が発生した場合には、直ちにこれを処理することです。一時的には損失を出すことになりますが、目先の数字にとらわれず勇気をもって不良資産を処理しなければなりません。 これをせずに問題を先送りするとさらに大きな損失につながります。経営は常に健全な資産状態で行われる必要があるのです。 |
日々採算をつくる
経営というものは、月末に出てくる採算表を見て行うのではありません。 細かい数字の集積であり、毎日の売り上げや経費の積み上げで月次の採算表がつくられるのですから、日々、採算をつくっているのだという意識をもって経営に当たらなければなりません。 毎日の数字を見ないで、経営を行うのは計器を見ないで飛行機を操縦することと同じです。これでは飛行機はどこへ飛んでいき、どこへ着陸するのかわからなくなってしまいます。 同様に日々の経営から目を離したら、目標には決して到達できません。採算表には一人一人の毎日の生き様が累積した結果だということを忘れてはなりません。 |
売上を極大に、経費を極小に(入るを量って、出ずるを制する)
経営とは非常にシンプルなもので、いかにして売上を大きくし、いかにして使う経費を小さくするかということに尽きます。 利益とはその差であって結果として出てくるものにすぎません。したがって私たちは、いつも売上をより大きくすること、また、経費をより小さくすることを考えていればよいのです。 ですから、原材料費は総生産高の何%でなければならないとか、販促費はこれくらい必要だろうといった常識や固定概念にとらわれてはなりません。 売上極大、経費極小のための努力を日々創意工夫しながら粘り強く続けていくことが大切なのです。 |
値決めは経営である
経営の死命を制するのは値決めです。 値決めに当たっては、利幅を少なくして大量に売るのか、それとも少量であっても利幅を多くとるのか、その価格決定は無段階でいくらでもあるといえます。 どれほどの利幅をとった時にどれだけの量が売れるのか、またどれだけの利益が出るのかということを予測するのは非常に難しいことですが、自分の製品の価値を正確に認識したうえで、量と利幅との掛け算が極大値になる一点を求めることです。 その点は、お客様にとっても京セラにとっても共にハッピーである値段でなければなりません。この一点を求めて値決めは熟慮を重ねていかなければならないのです。 |
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新たな目標を立てるときは、あえて自分の能力以上のものを設定しなければなりません。
今はとてもできそうもないと思われる高い目標を未来の一点で達成するということを決めてしまうのです。
そして、その一点にターゲットを合わせ、現在の自分の能力をその目標に対応できるようになるまで高める方法を考えるのです。
現在の能力をもってできるできないをいうことは誰でもすることです。しかし、それでは新しいことやより高い目標を達成することなどできるはずがありません。
今できないものを、何としてでも成し遂げようとすることからしか、高い目標を達成することはできないのです。