地域ふれあいプロジェクト《現場からの便り》那須建設/丸ト建設

長井市平山にある�つちばんの土屋渉(つちやわたる)さんは、つちばんの2代目の跡継ぎを目指して修業中の21歳。

今年4年目を迎える土屋さん、「最近はようやく仕事の流れや内容を掴めるようになり、面白くなってきました」という、若いながらもしっかりとした好青年です。

今回は屋根の鈑金工事(屋根材を施工する仕事)兼、クレーン車のオペレーターとしても活躍してくれています。

将来の目標は父親である社長を超えることという土屋さん、一方で「まだまだ半人前なので、とにかく任された仕事は最後まで責任を持ってやりたいです。」と、謙虚な姿勢を忘れません。

屋根葺きの仕事は高いところでの仕事なので、特に雨の日などは足下が滑りやすく、注意が必要です。また、夏の照りつける太陽もなかなかにつらいところ。
ですが、時おり通る清々しい風と地元の美しい景色に励まされながら、日々の仕事を頑張っています。



▲雨の日は滑りやすいので特に注意が必要!
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高畠の新川工務店に勤める川村寿士(かわむらひさし)さんは、今回のプロジェクトでは外壁パネル工事の担当です。

特に、今回の目玉である多目的交流スペースには、阪神大震災でも燃えなかったという防火性、耐熱性、そして遮音性にすぐれたALCパネルを採用しており、プロジェクトのとても重要な部門です。

側面だけでなく天井からすっぽりと2重貼りにするというのは、この道19年の川村さんでも、そうそう経験のないことだそうです。
雨音さえも聞こえない、音響環境の良い空間になるでしょう、とのこと。

この仕事の特徴はと言えば、何と言っても外壁材の重さです。

今回は一枚40kg程度ですが、重いものだと200kgになることもあるそうです。
この40kgのパネルを一人でスイスイ運んでしまう川村さんは、プロジェクト切ってのパワー人材。

今でこそ丸太のような腕の持ち主の川村さんですが、仕事を始めたころは全く外壁が持てなかったのだとか。
数年もすると、体つきがどんどん変わっていったんだそうです。
重いモノを持ち上げるコツは?と尋ねると「呼吸とタイミングが大事。」とのこと。
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(有)斎藤総建の鈴木政雄(すずきまさお)さん。
基礎工事部門の職長を務める52歳。
地元白鷹町の下山出身です。

建物のすべての土台となる基礎工事。
綿密な基礎なくして、立派な建物はあり得ません。

ミリ単位の正確さが要求される細かい計算と、
35年という長年の経験の中で培った段取り力で、
一番重要な基礎部門を仕切ります。

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型枠工事を担当する、安部工業の酒井喜俊(さかいよしとし)さん27歳。

今年で8年目をむかえる酒井さん。
次第に重要な作業も任せられるようになり、今回は加工図から全面的に担当しました。

加工図とは、建築士が作図する設計図、施工業者の現場監督が作図する施工図をもとに、型枠に関するさらに詳細な組み立て図を示した図面のことです。

頭の中で、出来上がったイメージがはっきりと完成していないと作れない図面だけに難しいのと、また精度が少しでも狂ってしまうと、その後の内装作業にもひびくため、責任も重大です。

この仕事を担当して一番嬉しい瞬間は、特に難しい形がうまくできた時や、
また、やっぱり施主から自分の仕事を喜ばれた時だということです。


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20歳で弟子入りしてから左官一筋35年の職人、南陽市宮内にある渋谷左官工業の油井健二(ゆいけんじ)さんは米沢市の出身。

今回の現場では、ざらざらのコンクリート壁をキレイな状態に補習する工事等を担当しています。
例えるなら女性の肌にファンデーションを施すような作業です。

この仕事に最も不可欠なのは「自然との関係」。
実は天気のいい日よりも、程よく湿度のあるどんよりとしたくもりの日の方が、左官屋さんにとっての仕事日和なんだそうです。



材料の説明書や教科書通りの配分では、割れたり剥がれたり、決してうまくいかないのがこの仕事の難しいところで、気温や湿度によってまるで変わってくる仕上がりの変化を、この道35年の経験と勘が微妙に察知して計算します。

「自然に刃向かわないで、自然に合わせること。」

日本の風土や自然と共生してきた歴史のある技術を受け継いだ人たちならではの、謙虚な姿勢を感じます。

最近では従来のモルタルの外壁や漆喰の内壁を使った住宅が減ってきて、めっきり腕の見せ所が少なくなりましたが、それでも今回の現場ではその経験を活かして美しい壁に仕上げてもらっています。
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長井市にある飯鉢工業の高橋修一(たかはししゅういち)さんは、南陽市の出身。

現場では「設備屋さん」と呼ばれるこのお仕事。
主に建物の水周りの設備を担当する配管のプロフェッショナルです。

水周りと言えば、人の体で言えば建物の血管にあたる重要な部分。
建物全体に張り巡らすように管を通し、「水の通り道」をつくっていきます。

この管が血管だとすると、それを隅々まで送り込んでコントロールするボイラー室は、まさに心臓部分と言えますね。
何度漏れやコースをチェックしても、最後のスイッチを入れるときはちょっぴり緊張してしまうそうです。

「この仕事で一番難しい部分は?」と尋ねると、はじめの計算通りにはいかない現場での様々なアクシデントにいかに対応するか?なのだそう。
時には、ここにあるはずの穴がない!?・・なんてことも。

そんな時は、あわてず現場のあらゆる部門の人たちと話し合いながら、時には回り道をして、最良の水の通り道を探して通していきます。

このあたりの「おさまり具合」がプロのお仕事。
おさまりが良かった仕事は、何とも気持ちがいいのだとか♪



▲建物の血管と心臓!?
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