naomiの写メール日記〜ブログ版〜

私の自宅の近所には基礎工事途中の建設現場があります。毎朝、ミーナと散歩をしながら通るのです。ここには高層マンションが建つ予定です。 私が小田原に引っ越してきた三年前から、すでに市民の反対運動はすさまじいものでした。 とあるフレンチレストランに行った時の事。そこのマダムは激怒していて、私にまで説得を始めました。どうやら市民の言い分というのは、「小田原城より高い建物が建つのは景観が崩れる。小田原城は市民の心だ。丹沢の山々もマンションに隠れてしまう。」という事でした。 これは都市開発において難しい問題だと思いました。新参者の私には市民の心は完璧にはわからないのです。例えばイギリスのビッグベンに対するイギリス人の気持ちとは…やはりその土地で生まれ育たないと全てを理解するのは容易でないです。 そうこうしているうちに、ついに着工が始まりました。着工現場の近隣も、新幹線から見える駅前も、あらゆる電柱にも。シーツを四枚縫い合わせた手書きの垂れ幕や、合成写真を駆使したポスターが町中で目に飛び込んできました。こんなにすごい反対運動を見たのは初めてでした。外国みたいです。とにかくものすごいパワーを感じました。 小田原は歴史が古いので、着工の前には必ず発掘作業をしなければならず、朝の散歩の時間にはボランティアの方が毎日のように現場を掘っていました。その様子を見守りつつお散歩を楽しむのが私とミーナの日課でした。 そして、つい最近、現場から誰もいなくなってしまいました。ミーナも私も不思議でなりませんでした。 ある日、すごく気になって、施工主や責任者の書いてある看板をよーく見ると、最近ニュースでよく見る名前が書いてありました。そっか。そーいう事だったのか。 あまりの劇的さに「キツネにつままれちゃったね。」とミーナに話し掛けてみたりしました。犬がキツネにつままれたら…ケンカになるだろうか…いい遊び相手かな…とくだらない事を考えたりもしました。 うーん、でもミーナならきっとお友達になれるね。
2005.12.08:naomina:[メモ/ミーナ]


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