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上田流「コロナ」対策の虚実…そのずさんな実態と”政治利用”!!??

  • 上田流「コロナ」対策の虚実…そのずさんな実態と”政治利用”!!??

 

 「まず第一番はコロナ対策であり、市民の生命と暮らしを守ること。3回目のワクチン接種を12月から開始し速やかに進めたい」(後援会ニュ-ス「年末号」)―。次期市長選への出馬を表明している花巻市の上田東一市長が現職という有利な立場を利用して、「コロナ」対策の成果をさかんに強調している。全世界を恐怖のどん底に陥れ、今度はまたオミクロンという変異株におびえる今、この感染症対策を最優先させなければならないのは当然である。ところが、開示請求した関連の行政文書を仔細に精査した結果、不適切で不透明な実態が次々に明るみに出てきた。

 

 今次「コロナ禍」の最大の課題はいかにワクチン接種率を上げるかにかかっており、その成否を握るのが電話対応業務に当たる「コ-ルセンタ-」の役割。当市の場合、令和3年2月10日付の決裁で、ある旅行代理店(本社・東京)の盛岡支店との間で「随意契約」を結んだ。契約理由について、文書にはこうある。「当該業者の選定にあたり、同業種業者の比較検討を行ってきたものであるが、コ-ルセンタ-設置にあたっての体制、立ち上げまでの設置期間、提携予約受付システムの機能や性能、設置の導入経費などを他社と比較したところであるが、トラブルがあった場合に、迅速に対応可能な県内に事業所があること、予約システムの操作性、導入経費について、当該業者が最も適していると判断した」―

 

 地方自治法施行令は「随意契約」について、「緊急の必要により、競争入札に付すことができないとき」(第167条の2の第1項)とその例外規定を定めているが、行政文書の中には肝心の他業者との比較資料は存在しない。さらに、見積書の提出期限が契約5日後の2月15日付となっており、「緊急」要件を満たしているかのように見えるが、当市の財務規則によれば、一般競争入札の期間を公示から5日間短縮できるという規定がある。このことからも公平性が求められる一般競争入札に付す時間的な余裕が十分、あったことがうかがわれ、適法性の点からも疑義が生じている。ちなみに、多くの他市町村では適法な競争入札によって、業者選定をしている。

 

  一方、無理筋の「随意契約」によって、人件費などの対価が莫大な額にのぼっていることも“黒塗り”文書の背後から透けて見える。たとえば、人件費(設計額)の総額は26、339,800円で、勤務日数(1,362日)から換算すると、1日当たりの平均単価は19,339円。行政文書によると、業者からの見積書による決定率は99.55%で、従って実際に業者に支払われる人件費の平均単価は19,251円となり、ざっと1日2万円近く(月額で40万円以上)がオペレ-タ-などに支払われていた計算になる。他方、行政文書によると、5回にわたって契約更改が行われたことになっており、最終的には233,306,700円(令和3年9月30日)の巨額にのぼっている。

 

 

 あぁ、無情!!??結局は国におんぶにだっこの補助金(つまり、税金)を自分の“手柄話”に悪用し、今度はちゃっかりと“政治利用”しようという厚顔無恥な「コロナ禍」エレジ-(悲話)を読まされただけだった。さ~て、結果は吉と出るか凶と出るか。2週間後に占いの結末が判明する!!!???日本医師会はこの日(6日)、「コロナ感染が第6波に突入した」と発表。当市を含む中部保健所管内にも感染拡大が及びつつある。

 

 

 

 

(写真は電子顕微鏡がとらえたオミクロン株の姿。第6波の襲来が懸念されている=インタ-ネット上に公開の写真から)

 

 

選挙の風景-その4…「苛政は虎よりも猛(たけ)し」

  • 選挙の風景-その4…「苛政は虎よりも猛(たけ)し」

 

 「私たち市民の声にきちんと耳を傾けてほしい」―。寅(虎)年が幕を開けた新春の4日、イギリス海岸に近い下似内地区で、次期市長選に立候補を表明している小原雅道氏(61)と地元住民との対話集会が開かれ、「虎の威を借(か)る」現市政に対する厳しい批判が相次いだ。真冬日のこの日、予想を上回る26人が参加。小原氏が「花巻にはかつての勢いがなくなってしまった。このままでは将来の展望が見えてこない」と出馬の決意を語ると、会場から次々に手が挙がった。

 

 「賢治ゆかりの地でありながら、市道の歩道整備が遅々として進んでいない。地権者20人が土地を提供したにもかかわらず、全長約200㍍のうち、この8年間で整備されたのはわずか40㍍前後。新花巻駅近くでは農地転用があっという間に終わり、民間企業に譲渡されている。まったく、聞く耳を持たない」、「企業誘致だって、おんなじ」、「図書館や駅橋上化などに莫大な経費をかけながら、なぜこれほどまでに駅前にこだわるのか、その真意が全然わからない」…

 

 「それぞれの立地条件を生かし、背中合わせの北上市との”棲み分け“を進めるなど連携を強めていきたい」と小原氏が話すと、会場からまるで安堵にも似た笑いと拍手がわき起こった。「頑張ってね」「頼りにしてるよ」…。入り口には小原氏に激励の言葉をかける長い列ができた。20日後には新市長が誕生する。「虎穴(こけつ)に入らずんば、虎子(こじ)を得ず」(時に危険を冒す勇気も必要なことがある)…。選挙戦もいよいよ、熱気を帯びてきた。

 

 

 

 

 

(写真は小原氏に激励のエ-ルを送る参加者たち。手前ジャンパ-姿が高橋典克・後援会長=1月4日午後、花巻市下似内の地区公民館で)

 

上田流「定住促進」の虚実…人口が北上に抜かれ、県内第5位に転落!!!???

  • 上田流「定住促進」の虚実…人口が北上に抜かれ、県内第5位に転落!!!???

 

 「令和元年及び2年においては139人及び87人の人口社会増が実現されました。人口の社会増を維持していくために、民間宅地開発支援を含む定住支援策を充実すると共に…」(上田東一市長の後援会しおり「子供達の未来/はなまきを創る」から)―。上田市政の看板政策だった子育て支援を含む定住促進策が結局は実を結ぶことなく、かけ声倒れに終わっていたことが県の人口動態調査で明らかになった。それによれば、2021年12月1日付でお隣の北上市に人口比で1034人の差を付けられ、盛岡、奥州、一ノ関、北上の各市に次いで県内の第5位に転落した。

 

 当市・花巻の人口減は年々進んでおり、その減少幅は毎年千人前後で推移し、歯止めがかからない状況が続いている。死亡数から出生数を引いた自然減に比べて、人口増を促す社会増が下回っていることが北上市との比較で鮮明になっている。ちなみに、12月1日現在の人口比は花巻が92,164人に対し、北上は93,198人。また同じ比較で花巻の社会増が39人だったのに対し、北上は52人。逆に自然減が花巻の72人に対し、北上は63人と歴然たる差が見て取れる。

 

 一方、令和元年度に社会増が急増した背景として、上田市長は「三重県から100人ほどの転入があったことから、北上市への新規工場立地が大きな要素となったと捉えている」(市議会3月定例会での「市長演述」)―と北上市に進出した半導体メ-カ-「キオクシア」(旧東芝メモリ)の“波及効果”(他力本願)を暗に認める発言をしている。キオシクアの工場拡張はたとえば、半径5キロ以内の空き倉庫の確保や従業員専用の民間アパ-トの新築ラッシュなどの形でジワジワと当市に浸透しつつある。中には住宅不足から、大沢温泉自炊部を常宿にしている従業員も…。さらには社会増を底支えしてきた沿岸被災者(189世帯、346人)の一部に対し、共益費を肩代わりさせていたなどの不祥事も明るみに出るなど「定住促進」の虚実も浮き彫りになった。

 

 「定住促進住宅取得等補助金」や「子育て世帯住宅取得奨励金」などの住宅取得支援や高校生までの現物給付による医療費助成、第3子以降の保育料の対象拡充、産後ケア、産前・産後サポ-ト、保育所の整備、保育士等確保対策、妊産婦交通費支援などなど…。上田市長が次々と打ち出す、その場限りの思いつきとも受け取れる場当たり的な”対症療法”が必ずしも奏を功しなかった―というのが2期8年間の上田市政の総決算ということになろうか。

 

 こんな難問を抱えた中、年明けの令和4年1月23日には新市長が誕生する。新人候補の小原雅道氏にとっても、少子高齢化社会は避けては通れない関門である。隣り合う自治体が互いに背を向け合うのではなく、たとえば、「工場化」(北上)VS「住宅化」(花巻)の“棲み分け”をどうするかなど、隣市同士の連携手腕も問われることになる。

 

 来年の干支(えと)は「寅」(虎)―。「虎の威を借(か)る」市政からの脱却ができるかどうか。その一方で、「虎穴(こけつ) に 入らずんば、虎子(こじ)を得ず」―の覚悟も忘れずに…。では、みなさん、良いお年と良い初夢を―

 

 

 

 

(写真は人口が減り続け、シャッタ-通りと化した中心商店街。人通りはほとんどない=花巻市鍛治町で)
 

 

「パワハラ」SOS…元市職員が悲痛な訴え~異常事態下の選挙戦へ

  • 「パワハラ」SOS…元市職員が悲痛な訴え~異常事態下の選挙戦へ

 

 「ぜひ花巻市の未来のため、同僚・後輩のため、この窮状を救ってくださいますようお願い申し上げます」―。こんな悲痛な訴えで結ばれた一通の封書が28日、次期市長選に立候補を表明している、前花巻市議会議長の後援会事務所に送られてきた。上田東一市長の“パワハラ”疑惑を追及してきた側にとっても衝撃的な内容。これまでの経緯からその信憑性がうかがえるので、以下に小原雅道候補自身に当てられた全文を紹介する。現職との一騎打ちになりそうな選挙戦…“疑惑”とはいえ、「パワハラ」が争点になる選挙って一体、何なのか。私たち有権者は今、宮沢賢治がいう「本当の幸せ」(『銀河鉄道の夜』)を手元に手繰り寄せるため、花巻市政史上、前代未聞の戦いの渦中に身を置いているのかもしれない。長文を引用しているうちに沸々と怒りが込み上げてきた。「土台、こんな選挙って、やる意味があるのか」―と

 

 

 

 日頃から、市政推進のためにご活動いただきありがとうございます。また、今回は市長選に立候補いただき、誠に感謝申し上げます。私は元花巻市職員だったものですが、小原様が立候補宣言してから、涙が出ましたし、市職員は希望の光が見え、今のこの市役所の惨状を耐えています。ぜひ花巻市や同僚・後輩の窮状を救っていただきたく、突然で申し訳ありませんが、以前、私の友人も手紙を出したとの話を聞き、手紙をださせていただきました。現在の市役所は、同僚や後輩の話をまとめると、つぎのような酷い状況です。

 

●ここ数カ月は市長選が間近に迫っていることもあり、職員への対応はおとなしいものになっていますが、8年間続いた市長の単なるパワハラといえない、いじめや理不尽な叱責により、市長の対応に苦慮し、職員が苦悩している。市長はパワハラをしている意識はさらさらなく、できない職員を指導している程度の気持ちでしかない。

●仕事で失敗して激しく怒鳴られるなら、私もでしたが、多くの同僚も仕方がないと思っている。しかし、市長の機嫌によるもの、勘違いによるもの、市長の勝手な思い込みによる度を越した罵声、人格否定、議員や市民を見下した態度で、職員は疲れ果てている。悪いことに市長は、悪気がないと思っているし、そのような意識すらないのかもしれない。

●幹部職員は、部下の意見や、市民からの要望・意見があっても、「まずは市長の意見を聞け」、「市長はどう反応するか」と市長ありきの考え方になっている。この8年間で洗脳されたみたいになっており、細かいところまで、市長の判断を仰ぐ形となっている。市長の判断が悪いことばかりではないが、市長の機嫌により、怒鳴られたりする。数日後あらためて説明すると結局は、良かったりする。このような不毛なやりとりが8年間も続いたため、職員は疲れ切っている。または、あきれて市長に会うのが嫌になっている職員も多い。

●パワハラ等により、職員が萎縮。幹部職員は、自分での判断を嫌がり、市長の独善的な意見を踏まえた市政運営になる。様々な意見は、排除もしくは意見が出せなくなり、多様な考えはなくなり、市長の考え方に偏った市政運営となる。

●市長は、職員の意見を聞いていると言っているが、職員が市長の意見に沿うような提案を多くしているだけである。

●重要案件以外の通常業務においても、細かい文書のチェック等まで口を出すことから、職員は萎縮し、思い切ったことができない状況である。文書も市民に分かりやすく書くと、詳しく書けといい、詳しく書くと、職員はわかりやすい文書が書けないと怒鳴る。

●当選された方なので、自分のカラ-を出すことはやむを得ない部分もあるが、すべての事柄を市長のカラ-に染めることは許されないはず。

●少子高齢化により、花巻市も人口減少が進んでいる。現在は、キオクシア関連のおかげで一部は発展しているかのように見えるが、花巻市が何か主導的にしてきたものはあまりない。今後4年間で何かすると言っているが、8年間できないものができるのか、職員の心が離れているのに難しいと考えている。

●この8年間で幹部職員から徐々に部下のほうに、重苦しく、閉塞感のある職場となり、現在は、風通しの悪い、働きがいのない、つまらない市役所となっている。

●このような様々な要因で有能な人材が、早期退職している。市長と関わりたくないので、単調な仕事をしている職員の比率が増加。

●職場環境の悪化により、精神疾患系の病気休職者が急増している。その影響で職員へのしわ寄せがきており、日々の仕事に追われ、新規事業が滞っている。

●大石市長下(8年間)と現市政下(8年間)で比較すると、2倍になっている。

●本来であれば労働組合が、立ち上がるべきであるが、組合幹部職員も職員であり、市長への仕返しを恐れ、市長に対し反抗することが困難な状況である。

●組合が支援している社民党市議も、そのことを理解していながら、現市長を応援している。しかも労働組合員には説明もないとのこと。

●職員が政治活動に参加できないことを逆手にとって、市長や社民党はやりたい放題となっている。パワハラを応援する労働団体は、この世にあるかと思う。

●市職員が大きな声で惨状を訴えればいいかと思われるかと思いますが、私もでしたが、市職員は友人にもなかなかこの惨状を伝えれない立場であることを理解いただきたいです。

●職員は、様々な市民の声をお聴きし、様々な団体・個人を支援し、職員自らの地域の活動に参加するなど、市政の発展のため、働きたいと考えている。

●災害対応や、コロナワクチン接種などを見ても、職員は市民のために働く集団である。このような集団を活用できない市政は、改めるべきであると考える。

 

 

 以上は私の考えであり、市政に対する憤りの部分も含まれていますが、多くの市職員が声を出せず、そのことを隠し、業務しておりますが、多くの現職や元職員にお聞きいただければ、ほとんどの方は同じ意見だと思います。

 

 

 

 

(写真は小原後援会の事務所に送られてきた元市職員からの封書=12月28日、花巻市下小舟渡で)

 

 

 

《追記》~上田市長の“パワハラ”疑惑についてのコメント

 

 本日(12月30日)午後、「阿部正佳」を名乗る方から以下のようなコメントが寄せられたので、そのまま全文を転載します。

 

<現市長の「パワハラ」につきまして>

 

 昨年花巻に戻って参りました阿部と申します。以来、唖然とするような言動をされる花巻市職員の方々と接する機会が何度かありました。数件あるそういった事案の最たる例といたしましては、私がある提案をホワイトボ-ドに書いて説明している最中に、ボ-ドの裏側に鎮座してうつ向いているだけの職員の方がおられました。また、このブログの記事からの引用となりますが、小学生の算数すら出来ないということで現市長から叱責を受けた事例を知りました。少なくともこの二件に関しましては、普通の企業であれば即刻解雇もやむを得ない事案です。

 

 一方で、私個人の感覚に基づいて現市長のパワハラと思われる具体例を今のところ唯の一件も存じ上げません。パワハラの基準はそれを受けた側の主観に基づくのが原則ということは周知しておりますが、もし一般的な視点でもパワハラと判断せざるを得ない具体的な事案が有りましたら紹介していただければ幸いです。花巻市民として来る選挙の参考とさせていただきたいと思います。

 

 

「地獄の沙汰も金次第」(その2)…赤木裁判の不条理と上田市政の”瓜二つ“!!??

  • 「地獄の沙汰も金次第」(その2)…赤木裁判の不条理と上田市政の”瓜二つ“!!??

 

 「赤木さん自死/国が賠償認める」―。12月中旬、新聞各紙で報じられた大見出しを見て一瞬、「えっ」と虚を突かれた。次の瞬間、この「えっ」はメラメラと燃え上がる怒りに変わった。サブ見出しに「森友改ざん/遺族側、幕引き批判」とあったからである。記事の中に「認諾」(にんだく)という初めて耳にする言葉があった。ウィキペディアなどによると、「(民事訴訟)のなかで、被告が原告の請求が正しいことを認め、これをもって裁判を終わらせること(訴訟行為)」―と説明されている。つまりは「金で口を封じる」ということに他ならない。

 

 「赤木さん裁判/真相への道を閉ざすな」(12月17日付「朝日新聞」社説)、「改ざん訴訟/終結は国の信用失墜」(同「声欄」)…。国民の怒りの声で埋め尽くされた紙面の片隅にこんな川柳が載っていた。「金積んで負けるが勝ちとほくそ笑み」―。まるで、わが上田(東一)市政と瓜二つの“精神構造”ではないかとまた、怒りがメラメラと燃え上がってきた。

 

 「災害公営住宅の入居者にご負担いただい共益費が過払いとなっていたため、お返しすることといたしました」―。次期市長選の投開票日をちょうど1か月後に控えた23日、まさにそのタイミングにねらいを定めたかのような告示が市のHPに掲載された。木で鼻をくくったような文章はこう続く。「令和元年6月から令和3年1月までの期間において、市の不適切な事務処理により、シティコ-ト花巻中央上町棟の入居者にご負担いただいた共益費が過払いとなっていたことが判明いたしました。このため、市では共益費の過払い分を対象となる入居者にお返しすることとしましたので、ご報告いたします」―。まるで「慇懃無礼」(いんぎんぶれい)を絵にかいたような口ぶりではないか。

 

 この“過払い事件”については、10月11日付当ブログ「『被災者に寄り添う』という真っ赤なウソ…コンビニ分まで押し付け」の中で詳しく報告した。本来、1階に併設されているコンビニ(住居3世帯分)が負担すべき共用部分の融雪用電気代などを被災者に肩代わりさせていたという前代未聞の出来事である。今回の返済額は8世帯分の122,376円(1世帯当たり15,297円)。金額の多寡(たか)ではない。矯(た)めつ眇(すが)めつ何度も読み返したが、どこにも上田市長の謝罪のひと言が出てこない。パワハラの主症状といわれる“瞬間湯沸かし器”みたいにこっちの頭からも湯気が噴き出してきた。

 

 「入居者の利便性を第一に考え、…上町棟1階にコンビニを誘致できたことに対して評価していただき、大変ありがたく思う」―。「コンビニ付き」災害公営住宅が2019年、国交省の住宅局長表彰を受けた際、上田市長はいけしゃあしゃあとこう語っている。それにしても、撤回を余儀なくされた「住宅付き」図書館を持ち出すまでもなく、「くっつけること」が大好きなご仁ではある。赤木裁判に関して、当県選出の鈴木俊一財務相はその心中(しんちゅう)はさておき、こんな談話を発表した。「国の責任は明らかとの結論に至った。公務に起因して自死という結果に至ったことにつき、心よりおわび申し上げます」(12月16日付「朝日新聞」)―。「同県のよしみということで、ワクチン接種については直接、お会いして陳情申し上げた」などと自慢げに語る上田市長にはいまにいたるまで、今回の“過払い事件”についての「謝罪」のひと言さえない。温暖な沿岸被災地から当市に移住した被災者は、数年に一度といわれる寒波到来を前に不安な日々を過ごしている。

 

 入居者の一人がひとり言のようにつぶやいた。「今回のお金の返還って、選挙目当ての“買収”と見られても仕方がないのではないか。だって、発覚からもう1年近くもたち、選挙が近づいてからいきなり『金、返す』というんだから。赤木裁判も許せないが、こっちはもっと、質(たち)が悪い」―。今回の件をきっかけにこれまで、零度以下になった場合にはサーモスタットで自動的に融雪器の電源がONになる仕組みになっていたが、今後は真冬日か零下10度以下に下がった時に限り、手動で操作することになった。経費の節減なのだろうか、ことほど左様に上田市政の手法は場当たり的でチグハグ…。こうした”人を食った“ような振る舞いにあちこちから、「もう限界だ」という悲鳴にも似た声が聞こえてくる。

 

 仮に今回の事案が現場の判断でトップに報告されないまま「内密」に付されたのだとすれば、逆にそうした職場の空気こそが「パワハラ」の最悪の顕現形態だと言わざるを得ない。当然のことながら、「限界」とは市民の安心・安全を担保するための行政としての「機能不全」を含めてのことである。周囲をうかがうように、声を潜めてヒソヒソと…。こんな職場環境が健全であるはずがない。

 

 

 

 

(写真は市長選に立候補を表明している小原雅道氏と意見交換する被災者ら。“過払い事件”について問われた小原氏は「そんな愚は二度と繰り返してはならない。寄り添うという原点に立ち戻りたい」と話した=12月23日午前、花巻市上町の災害公営住宅の集会所で)

 

 

 

 

《追記ー1》~市職労は”自主投票”へ

 

 次期市長選をめぐって、立候補を表明している現職の上田東一市長を支持するかどうかが注目されていた花巻市職員労働組合(吉田真彦委員長、894人)はこのほど、”自主投票”にすることを最終決定した。友好関係にある市議会会派「平和環境社民クラブ」(3人)はすでに「上田」支持を決めており、市職労側にも足並みをそろえるよう要請していた。上田市長の”パワハラ”疑惑に揺れる中、執行部としては組合員(職員)との間に亀裂が生じることを避けたものと思われる(12月23日付当ブログ参照)

 

 

 

 

《追記ー2》~支援組織「はなまきを良くする1000人会議室」からのお願い

 

 以下のURLで「花巻のまちづくり」の本音ト-クを展開しています。LINEのオ-プンチャットは普段使っているニックネ-ムを変更できて匿名で登録できます。花巻の未来について、“丁々発止”を盛り上げましょう。

 

URLは

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