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シックハウス原因物質

今回は、改正基準法でのシックハウス原因物質のお話です。


国は、2003年の改正建築基準法でシックハウスの原因物質と認定される13項目
を指定し、その許容量を発表しました。



 最も毒性の強いものは、シロアリや防腐剤のクロルピリホスで、今までは住宅の
土台や構造材に直接、散布されていたので化学物質過敏症の大きな原因にもなって
きました。

 特に問題なのは、住宅そのものにはVOCを発散させる建材が使用されていなく
ても建築後に、住宅内に持ち込まれる様々な家具類のVOCです。

 この様な家具類は、施主の好みで選択されますから、家具を入れる場合には、
F☆☆☆☆(フォースター)の基準を満たしているかどうか、化学物質に対する
十分な注意が必要です。輸入家具を選択した場合は、我が国の規定外の薬剤が使用
されていたり、有害な塗料などが使用されている場合もありますので、ご購入の際は、
安全基準に抵触しないことをご確認いただくことが大事です。

 有害な化学物質は、強力な接着力や製造時間の短縮、価格の低下など様々な恩恵
をもたらすとともに、さまざまな健康被害の原因にもなってきたのです。
 有害な化学物質は、自然界にも存在します。特に木材の中には揮発性の化学物質
を放散するものもあり、揮発成分を多く含む針葉樹合板の選択では、F☆☆☆☆
の基準を守ることが大切です。・・・


まだまだ続きがありますが今回は、このへんで・・・
2013.03.23:m-seino:コメント(0):[清野 光芳/レポート集]

住宅と健康について その2

 今回も、住宅に関係する健康被害について考えるです。

では、早速ですが前回の続きでVOCが、子供に与える影響の続きのお話です。

「例えば、VOCによる化学物質過敏症の場合、私たちは肉体の許容範囲までは
何ら影響を受けませんが、化学物質が体内に蓄積されて許容範囲を少しでも超える
と一挙に化学物質過敏症が、発症してしまいます。これが恐ろしいのです。

 成人の場合は耐性もあり、肉体的な変調で極端な症状が出る前に化学物質過敏症
に気づくことが出来るかもしれませんが、肉体的にも許容量が少ない幼児や子供達、
肉体的に衰えて抵抗力が弱っているお年寄りは発症も早く、しかも症状を明確に訴え
ることも出来ませんから、化学物質に汚染されてしまった最悪の状態で、汚染被害が
確認される場合が多いからです。

 完全に発症してしまえば、症状から原因が突き止められますが、その場合は、
その住宅を捨てるしか方法がありません。

 有害な化学物質が身体の許容量を超えた子供は、常に具合の悪い状態が続いている
のですが、自分の身体の不調を言葉としてうまく表現ができません。

 やっかいなのは、同じ住宅に住んでいても大人の場合は許容量が大きく、なかなか
症状が現れないので、子供のおかれている危機的な状況が理解も判断もできないのです。

 今、規制のない時代を振り返ってみますと、ビニールクロスのノリの臭いは、明らかに
ホルムアルデヒドだと分かります。下駄箱や食器戸棚に使用されている合板の臭い、
この臭いこそが、あの新築特有の嫌な臭いの正体だったのです。」

化学物質過敏症が子供達やお年寄りの与えるダメージ考えると恐ろしいですね。
健康を守ための性能が大変重要なことがよく解りますね。

きれいな空気家に住まうことは、とても大事なことです。

展示場や現場見学会に出向く機会がありましたら目を閉じて深呼吸してみて
ください。その場の空気を感じてみてください。
2013.03.16:m-seino:コメント(0):[清野 光芳/レポート集]

住宅と健康について・・・

 前回は快適性についてでしたが今回は、健康についてです。

 住宅の性能は、省エネルギーや構造上の性能ばかりではなく、
建て主とその家族の健康を守るための性能も大変重要な性能あるはずです。

 では健康に対する性能とは・・・
まずは住宅に関係する健康被害について考えてみたいと思います。

 住宅関係の解説書よりVOCが、子供に与える影響について述べられた
論説を紹介します。

「新築住宅に入居してから化学物質過敏症やアトピー性皮膚炎、喘息などを
発症した場合、重大な健康被害なります。

 これは、有害な化学物質やホルムアルデヒドを含んだ建材を使用しているから
起こる問題ですが、単純に化学物質による汚染とは片づけられない問題も多く
あります。

 室内や壁の中に結露が発生している場合や換気の性能が悪くて、室内の
空気質が淀んでいる場合など、様々な複合的な要素が関連して起こる複合汚染が
多いからです。

 この様な、住宅の複合汚染物質は、人体に対して取り返しのつかない
ダメージを与える場合が多く、最も警戒しなければならないものです。

 例えば、VOCによる化学物質過敏症の場合、私たちは肉体の許容範囲までは
何ら影響を受けませんが、化学物質が体内に蓄積されて許容範囲を少しでも超えると
、一挙に化学物質過敏症が発症してしまいます。これが恐ろしいのです。」


 お話はまだまだ続きますが長くなりますので次回に続く・・・
とします。

 ちなみに、今私も花粉症で大変ひどい状態ですが(今日は風も強かったし)、
化学物質過敏症になってしまうとそれどころではおりませんね・・・
怖い話です。
2013.03.09:m-seino:コメント(0):[清野 光芳/レポート集]

快適な室内環境とは・・・

 前回、住宅の快適性を保証する基本的な性能についてお話しましたが、
今回は、快適な室内環境について考えます。

快適な室内環境とは、どんな条件なのでしょうか・・・


国交省が策定した、住環境の目安となるガイドラインが下記の8項目です。

*室温は冬期は20℃前後、夏期は28℃が最も快適です。

*湿度は年間を通して 45~60%が最適です。

*室内の水平温度分布差は2~3℃前後が目安です。

*建物の垂直温度分布差は3℃以下です。

*換気回数は24時間計画換気で(0.5回/時)の環境が良好です。

*室内気流速度は(0.1~0.2m/秒)が理想的です。

*室内の一酸化炭素・二酸化炭素濃度は一酸化炭素で(10PPm以下)がベスト。
 二酸化炭素では(1000PPm以下)が基準値(厚生労働省ガイドライン)

*ホルムアルデヒド濃度は(0.08PPm以下)が基準値です。


 上記のような住環境を少量なエネルギーで作り出すには当然ながら
高性能な住宅が必要ですね。

 健康的な住環境を志向していけば、住宅は自ずと省エネ住宅となり二酸化炭素
排出量の削減の観点からも地球環境にやさしい建物になります。

健康的な高性能住宅は、様々な面から人類に貢献出来るのですね~
2013.03.03:m-seino:コメント(0):[清野 光芳/レポート集]

住宅の快適性を保証する基本性能とは・・・

 現代の住宅には、様々な機能が要求されます。
構造の強度、耐久性、さらには温熱環境、空気質環境、省エネルギー性、
健康環境等々・・・

それらが整合性を持って計画されることで初めて、住まう人の健康を守る
ことが可能となる、省エネルギーで快適に暮らせる高性能住宅を造ことが
出来ます。

 では、快適性を考えたときにどのような性能が求められるでしょう。

 住宅の快適性を保証する基本的な性能について述べられた解説書より
抜粋してご案内します。


 住環境に求められる基本的な性能は、主に長寿命・省エネルギー・健康・快適
の4つの性能に要約できます。

*長寿命性能とは

 壁体内結露を抑え、建て替えサイクルが長い長寿命の住宅で、住み替え
 需要にも応えることができ資産価値を高める。

*省エネルギー性能とは

 高断熱・高気密化により、保温性が高く冷暖房コストを節約。年間のランニング
 コストが少ない省エネルギー住宅。二酸化炭素の大幅削減で地球温暖化防止にも
 貢献。

*健康住宅性能とは

 住宅の温度差を整え、ヒートショックやシックハウス症候群、アレルギー
やアトピーなどを予防。

*快適住宅性能とは

 冷暖房時に窓を閉めたままでも、24時間計画換気で常に室内の空気のよどみを
 なくし、夏・冬ともに部屋間の温度差がない快適な住空間。



何となく解っているような気がしていましたが、まとめるとこう言うことなのでしょう。

考え方や表現は様々ですが、快適性は、これからの住宅にとって大変重要
な要素であることは、まちがいありませんね。
2013.02.24:m-seino:コメント(0):[清野 光芳/レポート集]