熱の伝導と熱橋のお話

今回は、熱の伝導と熱橋のお話です。

 

●熱の伝導

熱伝導とは、固体の中を熱が温度差によって移動することをいいます。例えば、レールのよう長い鉄の先端を熱するといつの間にか、熱していない方にまで熱が伝わっていきます。このような直接的な熱伝導ばかりではなく、外壁から伝導したり様々な部分で熱伝導が起こり、住宅の内外に熱が伝わっていきます。断熱施工の目的は、この室内と熱伝導を出来るだけ防ぎ、外気の影響から室内の温度環境を守る役割があります。

 

●冷熱橋

住宅の室内と室外で熱伝導を引き起こすような要因があれば、(例えば鉄骨が室内と室外を横断している場合)熱伝導によって室内の温度が室外に奪われたり、逆に室内に室外の熱が侵入したりする現象があります。これを熱橋といい、特に冬場の熱橋を冷熱橋といいます。冷熱橋は、断熱材を通過して内と外を結ぶ水道管やガス管などで多く発生しますが、構造材の金具や釘・ネジなども冷熱橋になっている場合があります。冷熱橋は、結露を伴うので構造材のボルト回りや断熱材をまたいだ金具類の断熱施工には、冷熱橋になっていないかどうか充分に注意しなければなりません。

2018.08.26:m-seino:[清野 光芳/レポート集]

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