『不快指数』のお話

今回は、不快指数のお話です。

 

以前にもお話しましたが、体感温度とはまわりの温度が体温よりも低ければ、

人体と空気の間に温度の差が生じるので、対流による熱の発散が行われます。

空気温度が低いときには、まわりの壁や床の表面温度も低くなるので、輻射に

よる熱の発散も行われ、実際温度よりも低温に感じます。これが冬の寒さです。

逆にまわりの空気の温度が体温に近くなると、人体との温度差が少なくなりますが、

今度は汗などの発汗による潜熱発散で体温調整を行います。周囲の湿度が高いと

発汗による蒸発が十分に行われなくなり、不快な気持ちになります。

これが夏の蒸し暑さです。冬期に周囲が寒くても焚き火をすると直接火の暖かさが

感じられるのは、直射熱(顕熱)が空気の冷たさに関係なく光のように移動して

くるからです。太陽光の暖かさは代表的な顕熱です。このように体感温度は、周囲の

壁などからの輻射熱や湿度環境によっても大きく変わります。

潜熱と顕熱で感じられる夏の体感温度は、おおよその目安として下図の不快指数で

表現することが出来ます。

 

 

 

まだまだ、不快指数が高くなる日がつづきます。
ゆっくり休める住いには、温度と湿度がコントロールされた快適な環境
が必要ですね。
2017.07.09:m-seino:[清野 光芳/レポート集]

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