窓の話
今回から住宅の窓(開口部)について考えます。
わが国では現在でもまだ開口部は、アルミサッシュが主流ですが世界的
には、アルミサッシュの開口部は少数派で、これだけアルミサッシュが
使用されているは我が国の特殊性でもあります。
近年は、アルミサッシュが、熱伝導率が高く結露おこしやすいため実際
には、開口部には、あまり適していないと考える方も多いようです。
住宅が高性能になれば、窓の性能が重要になってきます。しかし、我が
国では、アルミサッシュがあまりにも一般的に使われてきたために窓は
アルミサッシュが最も適していると言う強い思い込みがあったのではな
いでしょうか・・・
戦後のバラック建築の時代には、窓といえば木製の建具に単板ガラスが
主流でしたが、住宅の高性能化が始まり気密性能が求められアルミサッ
シュが登場しました。
ビスをねじ込むだけで簡単に取り付けられるアルミサッシュは、建てつ
けの悪かった木製窓の隙間風を改善し当時の温熱性能を格段に高めるも
のでした。それ以降開口部は、アルミサッシュで造ものだと言う認識が
定着していったようです。
しかし近年アルミだけで造られたサッシュでは住宅の高断熱・高気密化
が進むほど熱伝導率が高すぎて結露を防ぎきれないことが分かってきた
のです。
住宅の先進国では、木造住宅に使用させる窓のほとんどが木製サッシュ
か樹脂製サッシュが採用されています。
わが国でも高性能住宅に携わるビルダーを中心に従前のアルミサッシュ
に変わる窓を採用する動きが活発になっています。
今回は、ここまでです。
2014.09.27:m-seino:[清野 光芳/レポート集]
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