屋根の話その5

今回も屋根瓦のお話です。

前回もお話しいたしましたが瓦には、釉薬瓦と無釉瓦がございます。

では、それぞれの特徴をお話ししていきましょう。





釉薬瓦は、プレス成形した瓦形の素地に釉薬をかけて、窯の中に入れ
て高温で焼き上げた陶器瓦です。

高温で焼かれ釉薬がガラス質になっているため水が浸透せず、長期間
に渡って美しい状態を保ちメンテナンスもあまり必要としません。
釉薬を使うことから、色も豊富に選択できます。

形もS型・平板・和型等いろいろと用意されており家のデザインに
合わせて使い分けられます。







無釉瓦には、(いぶし瓦)(素焼き瓦)があります。釉薬を使わないの
で陶器の素地の色合いが産地によって異なります。

いぶし瓦は、釉薬をかけずに焼き松材や松葉で黒色にいぶして造る
瓦全体が渋い銀色をした瓦です。釉薬瓦に比べて耐久性は落ちますが
デザイン的に和風の建物に適しており日本建築のお城や寺社、純和風
住宅に多く使われております。

素焼き瓦は、冬期の自然の風合いを活かした瓦で、酸化炎焼成の赤色
のため赤瓦とも呼ばれています。色合いもナチュラルで、洋風建築に
よくマッチします。スペイン瓦が代表てきですね。
2014.07.05:m-seino:[清野 光芳/レポート集]

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