前回の続きで、「繊維系断熱材特にグラスウールの施工には、注意が必要」のお話です。
次世代省エネルギー基準(1999年)が施工され、住宅は高性能化の時代となり
グラスウール断熱材も16㎏厚さ100mmの物が一般的に使用される様になりました。
しかしながら、せっかく性能の良い断熱材を使用してもグラスウールの場合いは特に
しっかりとした施工を行わなければなれません。なぜかと申しますと、以前にも
お話申し上げましたが、グラスウールには、吸水性がありますので内部結露の対策を
しっかりしておかないと断熱性能の低下だけでなく土台・柱などの躯体を劣化させ住宅
の寿命を大きく縮めることにもなりかねません。
(よく御存じ方が多いとは思いますが、ここで内部結露のお話を)
内部結露は、表面結露とは異なり目に見えない結露といわれます。それは壁の中や
天井、床下などの断熱材の中で結露するからです。
窓ガラスなどに結露する表面結露は、ふき取ることが出来ますが、内部結露はそれに
よって住宅が腐ったりして被害が出て初めてわかると言った厄介なものです。
下の図は、冬の内部結露(壁体内結露)を表したものです。
冬の結露
この様なことが起きないよう室内の水蒸気量を十分に注意して結露が発生しない暖房と
壁の中に湿気を侵入させない気密施工・それに加えて開口部性能の強化が重要ですね。
それから、結露は冬だけに起きる現象ではありません。
エアコンを使用する事で、夏の逆転結露が起きる可能性もあります。
逆転結露とは、エアコンで、冷やされると外気に含まれる湿気が断熱材の中や
壁面で結露起こす現象です。
外部の通気層がしっかり施工されていれば、通気層内で蒸発し直接的には被害は
少ないようです。
夏の逆転結露
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