断熱の話

今回は、「断熱性能とは」についてです。

断熱について解説書から北極のイグルー(氷の小屋)例にしたお話をご紹介
します。




断熱材と断熱性能

 断熱性能とは、どの様な現象の応用なのか。

「簡単に言えば、断熱とは、熱の移動を防いで外気の影響を遮断することです。
かなり極端な例で説明しますと、冷たい氷でも断熱材の役を担うことが出来ます。
北極に住むイヌイットの人々は、厳寒の北極でイグルーという氷の小屋を造って
狩りを行います。降り積もる雪や氷は、基本的に0℃以下にはなりません。雪や
氷で熱の移動を防ぐことで、雪や氷を断熱材として使用することも可能に
なります。
 イヌイットの雪と氷の狩りの家は、高断熱・高気密・計画換気の原理を理解
しやすい住宅と言えます。高断熱・高気密の雪と氷の家「イグルー」があるから
こそ、イヌイットの人々は、マイナス50℃近くにもなる氷原の上でも、狩り
を続けて生きていけるのです。換気の問題にしても、いくら大きな穴をあけても
無風状態では、空気が動かないので充分な換気は行われませし、極寒の中では、
窓を造って換気することも、ままならないのです。イグルーの頭頂部の排気の
ための小さな穴をあけて、アザラシの脂をロウソクのように灯して気流を
つくれば、小さな穴でも充分な換気が可能になります。雪と氷の断熱・気密性
を利用して冷たい外気の侵入を拒み、平均36℃という何人かの人間の体温で、
内外の温度差を計画的に作れば、生きるには充分な温度がえられます。イグルー
は北極で生き続けるための究極の知恵だと思います。」

冷たい雪や氷も断熱材の役割をするんですね。

ここでも断熱だけでなく気密大事なのが分かりますね。
2013.05.25:m-seino:[清野 光芳/レポート集]

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