観光農業のカリスマ 工藤順一

今年のさくらんぼ期間中、農園や各種観光施設を巡り産地情報を収集し、私なりに今年のさくらんぼに係る様々な状況を分析してみました。

今年はさくらんぼの生育の遅れなどにより出荷が通常より約1週間ほどずれ込みました。その間、雹の被害があったり、梅雨の時期だというのに夏のような暑さ(30度以上)が続いたこともあり、さくらんぼによる初夏の季節感を感じることがなかったように思います。わずか数週間のさくらんぼ狩りも生産計画がくるうとダイレクトにさくらんぼ狩りの入込み客数にひびき、今年は減少傾向にありました。

また、昨今は団体客から個人客がレジャーを楽しむ形に移行し、インターネット(携帯)を介して各種情報を検索し収集して予約をするといったパターンが目立つようになりました。今年の場合、団体客も宿泊での利用より日帰りが多かったようです。その他にも、個人で農園を確認し電話して生産地の生育状態や動向まで関心を持つなど、とても敏感な反応が見られます。ITによる情報化社会が相互交流を促すと言った図式を見て取れます。言い換えれば、ITに対応できていない生産地(生産者)は早急なる意識改革が必要とされているということです。そしてもうひとつ言えることは、消費者が納得し価値を感じて満足しないと購買には繋がらなくなっているということです。施設は時代のニーズそれも個人ニーズを把握することに努力しない限りは、今後の観光客の入込数にも大きな影響を及ぼすことになりそうです。
高速情報化時代に、今後どういった戦略でさまざまな事業を結び付けていくのか?これは山形のさくらんぼだけに限らず、次代の大きなキーになるようです。



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