観光農業のカリスマ 工藤順一

平成17年7月15日(金)於:岩手教育会館ホールで、JA岩手県役職連(
JA、漁協、森林組合、農業共済、土地改良区、農業会議の方々で組織)の平成17年度通常総会が開催され、その記念講演会の講師として私が招請頂きました。講演テーマは「発想の転換を求めて〜生かす智慧と工夫」でした。当日は、450名というたくさんの方の前でお話することが出来、大変嬉しく思います。

今回はJAの方々が対象でしたので、私が営農指導員として白岩農協に入所から数えてJAさがえ西村山で過ごした38年の間、組合員としてどのように取り組んできたか、変化する時代背景のもとで地方農協が「観光農業」になぜ取組み、かついかに展開してきたかを中心にお話しています。何をバネに誰が心の支えになり、誰が楯になって応援してくれたか、たくさんのハードルを克服していかに次から次へと智慧を出し商品開発を行い事業化してきたか。ヒット商品を生むコツなどを中心にお話しました。

<導入部分で>
入所したばかりの時上司から「営農指導員は事務所に机はいらない、体と足を使ってより多くの組合員と接し顔を覚えろ」と教えられ、雨の日、風の日、雪の日、嵐の日、真夏のカンカン照りの中でも、ご用聞きの如く組合員の所を訪れては大きな声で挨拶しお名前を呼んで親しくなった。その後JAの広域合併により小回りが利かなくなり、みなマニュアル通りの挨拶になり、個人という繋がりよりも縦型の組織としての肩書きのつきあいに陥りやすくなっている。農協は組合員の拠り所として、様々な情報収集を行う役割があるが、最近はそういったニーズに応えていないように見受けられる。

<紹介した「観光農業」の事例>
●菜花一夜一本漬け
●つくし摘み
●七草摘み
●生のアイスクリーム
●バラ風呂
●もってのほか菊摘み
●雪中いちご狩り

<今回の講演で伝えたかったこと>
●元気は「元氣」米が重要 → 王監督の色紙、コンビニ弁当、おむすび
●ドラマ=人が集まる(売れる)=経済効果、事業に結びつく
●体と五感を使って生の情報を仕入れること
●アイデアは知恵よりも「智慧」を使う → 新発想
●費用耐効果をすぐに求めない → やる気のある職員の意欲が欠如する
●人材 → 人財へ 欠点を探すより長所を伸ばすこと
●マニュアルも大切だが、心のこもった挨拶や笑顔、感謝の心が重要
●一生懸命取り組むと必ず応援する人が出てくるもの
●敵は素敵に変える
●先入観、固定観念を捨てること

<まとめとして>
いかに組合員と元氣よく平等にたくさん出逢い、常に信頼を得て信用に結び付けるか。元氣があれば色々な困難にも屈せず智慧が生まれる。創意工夫により新しいアイデアが生まれ、新商品も生まれる。いまの時代、スピードである。目標を掲げても実際に行動するスピードが遅くては役に立たない。速やかな決断と実行が求められている。


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