観光農業のカリスマ 工藤順一

平成18年10月25日(水)於:山形グランドホテル、山形ロータリークラブの例会卓話にお招きをいただき、「山形再発見」と題してお話して参りました。
山形ロータリーは大変歴史のあるクラブで、今回この様にお話できる機会を得たことに対し大変感激しております。

(講演内容の一部を紹介)

山形は春、夏、秋、冬の季節感を五感を通して実感出来るところです。正に12ヶ月のカレンダーのページをめくるように、目で、鼻で、耳で、肌で、食して季節の移り変わりを体感出来ます。
景色や景観も見事に変化していきます。春の若葉が芽吹く頃から、タンポポ、菜の花、桜、さくらんぼ、桃、りんごなど実のなる果実も風物詩となっています。

よく「もてなしの心」といいますが、これは人が直接対峙する場面だけではありません。道路標識がそのいい例だと思いますが、カーナビや高速交通網の中にあっても、目的地までの分かり易く目立つ標識や看板により通過型になるか、一時滞在型になるか、大きな分かれ目になります。これがそのまちに外貨を落とす入口になるのです。

観光振興にとって、戦略はとても重要です。国、県、市町村の連携が不可欠で、その上異業種との産業連携、特に人との関わりが大切です。観光客が訪れたときに迎え入れる人達の目線がずれていたり、温度差があっては、リピーターにはなってくれません。

今、観光客は本物を求めています。山形でいうなら山形県の母なる川「最上川」、そこに北前船の歴史を垣間見、冬には墨絵の様な雪見船を体験する。蔵王のお釜、樹氷、出羽三山、山寺、温泉など、様々な観光資源があります。しかし、雑草でも石ころでも雪でも、発想を変えれば、相手にニーズがあればそれはお金になります。「農業は無限の観光資源」を提唱した所以です。

寒河江をセールスしていた頃、寒河江は全く知名度がなく、先に山形を東北を売ることを教えられました。東北なくして山形県はない、山形県なくして寒河江市はない、さくらんぼなくして寒河江市を語ることはない。そうして、全国に知られるようになっていきました。

日本は小さな島国ですが、それでも全国には様々な歴史、文化、風景、習慣があります。例えば、北海道は開拓地ですので古い歴史的建造物や歴史上の人物、寺社仏閣が少ない。名古屋から異性には干潟はあっても湖がない。九州、沖縄には柑橘類が多いが落葉樹は少ない。沖縄には春と夏の気候しかなくて、冬に雪は降らない。
太平洋側では太陽と月が海から出て、日本海側では太陽が沈み真っ赤や夕日を見ることが出来る。ある地域では山からご来光を仰ぐことが出来る。そういった地域性の違いなどを加味して、山形を売り込まなければなりません。

こういった情報を知り利活用することが、地域振興に繋がると思っています。


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