histoire
▼無題A
あなたはいないのに
今 ここにいる僕の生が
ここにある僕の生が
卑しく感じられて
何もなかったみたいに
廻る世界を
認めることができない
虚空を切り裂くみたいな
閃光と
僕をつつむような安穏が
この世界の全て
僕が知っていたのは
それだけで あなた一人
守ることさえ叶わなかったけれど
耳鳴りみたいな人の声が
僕に何かを訴えるんだ
もうあなたの声しか聞きたくないのに
僕の中を踏み荒らして行くんだ
全てが
2005.07.16:sasa
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