histoire

僕を繋ぎ止めないで
綺麗なだけの世界になんていたくない
浸かってしまったっていいから
泥だらけでもいいから
偽善者[ウソツキ]になんてなりたくない

世界が混沌を呼ぶから
僕はただ空を見て
猛然と走り続けるだけ

ただ青いだけの空を探して

僕を駆り立てないで
誰も傷つけたくなんかないんだ
今あなたに触れただけで
刃をつきつけそうになる
反逆者[ヒトデナシ]にはなりたくない

大地に憎悪が根を張るから
僕はただ足元の
小さな花に目を凝らすだけ

一際輝く小さな雑草

僕を誘い出さないで
あなたの独り言にだって
走り出してしまうから
留まる術など知りはしない
ただあなたの声に魅かれるだけ

いつかあなたがその足で一歩外へ踏み出すなら
僕はそのまま立ち去ろう
あなたにかかる闇も光も遮ったりなんかしないように
自分で進みだした一歩を
穢したりなんかしないように

まるでジキルとハイドみたい
世界はすべて表裏一体
切り離すことが出来ない闇を
恐れたりなんてしないで

あなたの声が届かなくなるまで
どこまでだって僕は走ろう
たとえ混沌が支配をしても
空は変わらず続くから 青もいつか見つかると
信じ続けることができるから


足元にはきっと変わらず     芽吹く雑草
2005.07.17:sasa:[メモ/詩ク]


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