Farm to table
おいしくて安心な食卓を。生産者の気持ちも同じです
私たちが病気になった時、最も大切なことは初期症状への対応です。 症状の軽いうちに治療ができれば、早い回復が見込めます。 またインフルエンザが流行しそうな時には、事前に予防接種をすることで、 病気の感染から身を守ろうとします。それは、農作物の栽培でも同じこと。 害虫や病気が発生した場合、すぐに農薬を散布するなどの手当をすれば、 病害虫を効果的に駆除できるし、病気の進行を防ぐことができます。 また、予防のため、害虫のすみかとなる雑草の草刈を行ったり、防虫ネットを張ったりすることで、 害虫がつきにくく、病気になる確率が低くなり、もし農薬の散布必要となったとしても 最小限で済ませることができます。 私たちが行う病気の「予防」と「治療」が、農作物では「防除」なのです。 |
農園からお伝えしたいこと
農作物は、人間と同じ、生きていますから、病気になることもあります。人との違いは、一度発生してしまうと、ほとんどが治らないことです。 予測できる病気が発生する前に、被害が悪化する前に、先手を打つことを防除といいます。いまの農業は、減農、有機栽培へ向かっています。エコファーマーの認定は、それを推進する制度で、安全・安心の農業に取り組む生産者の証です。山形の土地に住み、本気で情熱をかたむけ、食生活を支えてくれる人たちを紹介します。 Vol.3では、地域にある「おらほの郷土料理」をまとめた母親委員会の方にお話をうがかい、消費者としての願いも掲載しました。 |
安全で安心な食生活の実現にむけて
農薬問題やトレーサビリティなど、食の安全・安心について関心が高まるなか、そうした食生活を実現するためには、どうしたらいいのか。 Vol.4では、生産者の紹介のほか、観光果樹園や自然レストランを営みながら教育ファームに取り組む佐藤さん、山形市食生活改善推進員として地産地消を推進している深瀬さんと瀬尾さん、「七日町・朝どりほっとなる金曜市」で商店街の活性化に尽力している椎名さんに、意見交換を行っていただきました。 |
枝豆は鮮度が低下すると、食味が急速に落ちてしまう作物だとか。これを防ぐために、今年から鮮度保持効果の高い資材を使った袋に入れて出荷しています。
何でも冷蔵庫に入れた状態と同じで、呼吸しながら眠ってしまうというスグレモノ。当然コスト高になってしまいますが、「劣化した商品を持っていく訳にはいかない。 やると決めたら直ぐだ。ぐずぐずしていたら売れなくなってしまうからね」。土づくりに関しても日々新しいことへチャレンジ。有効微生物が増殖し、土壌が肥沃になるという米ぬかや鶏糞を混ぜるなどの研究をしながら、専用の肥料も開発しました。「食味向上のためには、常に勉強」。これからはハッピーシリーズのブランド化が目標だそうです。 |
「栽培で気をつけることは、防除と土寄せです」とキャリア約20年の加藤さん。長ネギは白い部分ができるだけ長くなるよう、土寄せといって伸びてきた根元に何度か土をもり、日に当てずに育てていきます。
ただし長ネギの病原菌は根から入り、どんどん広がってしまうため、葉っぱとの分岐点が土に埋まらないよう、慎重に行わなければなりません。 「地温が高いと菌が繁殖してしまうから、25度以下の早朝から8時頃までに作業をおわさないと。盛夏の時期は特に危険ですし、雨上がりの日は出来ないんです」。 土には酪農家や有機センターから取り寄せたもみ殻を入れた堆肥を使っています。「化学肥料よりもちがいい。それに土の中に空気の層ができてやわらかくなる。長ネギは酸素が好きなんで成長が早くなるし、適度なしまりがでてきます」。 |
生でも茹でても炒めても良し。食べ方も万能選手のキャベツは、一年中店頭で見ることができますが、どれも同じ味という訳ではありません。
熊谷さんが育てているのは、高冷地野菜(こうれいちやさい)。標高600m〜1000m位の冷涼な気候を利用して栽培される野菜のことで、葉がよくしまって、しかも柔らかく、みずみずしく育つのが特徴です。畑にうかがったのは9月中旬でしたが、すでに厚手の上着が必要なほどの涼しさ。この辺りは5月でも雪が残っているそうです。約30年前、この土地を求めて土づくりから始めた熊谷さん。 「戦後の食糧難の時にカボチャを植えた場所だったらしく、土の質はよかったんですよ。ただ石が多くてね」。最初の1年は石との格闘だったとか。 |
(C) Stepup Communications Co.,LTD.
このホームページ(ブログ)は、安全栽培に取り組む生産者と安全・安心な食生活を心掛ける消費者を結ぶガイドとして発信しています。山形県村山地域の情熱ファーマーの熱き思いを、現地取材をとおして熱くレポートしました。
発信者村山広域農業振興会議