ダリア日記

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「品種登録制度」

ダリア切り花の生産出荷が拡大する中で、切り花品種の生みの親(品種改良家)の権利についてよく質問されます。ダリアの育成者保護(権利)について、正直これまで議論される機会がありませんでした。日本ダリア会では前理事長の岩佐氏が日本ダリア会による独自の品種登録方法を模索していましたが、その後、進んではいません。
なお、山形・川西でのダリア切り花生産のスタートに際しては、育成家の小西氏(千葉市)と鷲沢氏(秋田市)に「使わせていただいてよろしいか」と、相談した経過があります。

さて、種苗法に基づく品種登録されている品種はどれほどあるのでしょうか。登録品種データベースで検索すると「ダリア」の登録品種は35件。そのうち21種がミニダリア、トップミックス系のオランダ等からの輸入ダリアで、国産品種はたったの14種類となっています。しかも、育成者権が消滅しているものが殆どです。(登録:北海道・山木さんの「猩々錦」、奈良榛原地区の樋口さんの「美榛」など)

品種登録制度は、植物新品種の育成者の権利保護を行い育成の振興を図る制度ですが、国内で生まれてきた何千種、何万種とも言われる「ダリア」の登録が殆どなされていません。登録に関する費用や手続きの煩雑さが要因なのかもしれませんが、育成者の方々は「そんなことより、ダリアが復興することが何より」と、おっしゃります。

写真は、みはる(美榛)、小輪、FD、鮮ピンク
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今年は暖冬のため3月だと言うのに積雪が全く無く、東北にも春の気配が迫まっています。この季節にはミニダリア苗作りの準備(種まき)が始まります。

ミニダリアは概ね60センチ以下の草丈の低い「矮生種」を指し、ドワーフ(小型)ダリアやミニヨン(可愛い)ダリアとも呼ばれ、花壇や鉢植えに適したダリアの一つです。可憐な色彩や花形があり、ダリアをより身近に感じることのできるとてもナイスなアイテムと言えます。

ミニダリアは園芸店の春苗木コーナーでは定番になっていますので、東北地方でも連休明けごろより店頭に並びます。楽しみにしましょう。

写真は1929年のカタログ「CHEALS’DAHLIAS」
~MIGNON DAHLIAS FOR BEDDING~
「ベッド(ルーム)用の可愛いダリア」
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ダリアの分類「花型による分類」⑫

「ノベルティ(NOV)」
これまでカクタス咲やデコラ咲、シングル咲など11種類の花型を紹介したが、それらと全く違った(独特な)形を現す花型で、完全な八重咲き品種を総称する。

「秋田の光」 
花径:中大輪、花型:ノベルティ(NOV)、花色:緋赤底黄弁裏白、草丈:高性(120㎝以上)、作出:太田興次郎氏(秋田県角館市)
菊形ダリアの代名詞となり、アメリカダリア協会の品評会でブルーリボン賞を受賞した経歴を持つ、国産中大輪種の極めて優れた逸品である。究極のダリアとも言われ、キクと言っても疑いようがない。
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ダリアの分類「花型による分類」⑨

「カクタス咲」
花びらが外側に捲き、剣のような様相を見せる現在もっとも人気なダリアの花型です。カクタスの名の由来は、赤くとがった花弁がサボテンの花に似ていたことから付けられ、原種に近い「ダリア・ジュアレジー」から誕生したと言われる。
カクタス咲は、その形状により「ストレート・カクタス」「インカーブド・カクタス」「セミ・カクタス」の3つに分けられる。

日本ダリア会規定、
「ストレート・カクタス(STC)」:舌状花の1/2以上が外返し、弁は尖るか真直ぐに中央より放射線状に各方面に伸びる。

写真:マダムブレイク(ベルギー):中輪、桃紫
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ダリアの分類「花型による分類」⑦

「フォーマルデコラ咲」
ダリアの代名詞とも言われ、もっともポピュラーなダリアの花型です。
1812年頃、パリの郊外セブルにあるレリュール伯の邸内植栽から、紫色の完全な「フォーマルデコラティブ・ダリア」が発見される。フォーマル=(正規)

日本ダリア会の規定では、
「フォーマルデコラティブ(FD)」:舌状花は平滑。部分的に外反又は内返。花弁は均一に揃い、規則正しく入れるする。

写真は、「ジェマ ダーリング」
巨大輪の名花、花色:白地に淡桃をぼかす、作出国:イギリス
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ダリアの分類「花型による分類」⑥

「ボール咲」「ポンポン咲」

1800年の始め頃から急激に進化を遂げて行ったダリア。
1832年、完全なボール型(球状)のダリアが誕生するのです。弁の縁が内捲きしたカップ状の花弁をもつ完成されたボール・ダリアとして、急激に普及・流行して行きます。1850年にはボールをより小型化したダリア「リリプット・ダリア」が作られます。その花のフランス名が「ポンポン・ダリア」です。

日本ダリア会規定では、ボール系をその大きさで3つに分類している。
ボール:花径が10~15cm程度(4~6インチ)
ミニチュアボール:花径が5~10㎝程度(2~4インチ)
ポンポン:花径が約5cm以下(2インチ)

写真は人気のポンポン「グレン プレイス」
ダリアの分類「花型による分類」④

分類の細分化されたダリア。
大きさと派手な色彩を好むアメリカと小輪を中心に細やかな変化と落ち着いた色彩を好むヨーロッパ。特にイギリスでは小輪系の研究が盛んに行われて、多くの花型を生み出しました。

「コラレット咲」は先に紹介した「シングル咲」に似ていますが、中心の部分に小さな花弁が現れます。

日本ダリア会の規定では、
コラレット咲:中央が開き、花盤には一列に舌状花が一定間隔で並び、舌状花に花弁化した小花があり、外側の舌状花の長さの1/2より短い。

写真は「アルペン ジェラブ」
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ダリアの分類「花型による分類」③

ダリア園地で一際目を引く花がある。アメリカ生まれの「ホンカ」である。
ダリアの代名詞の巨大輪でも、鮮明な深紅でもない。花径は小輪、黄色の変わり咲き品種である。

花型は『オーキッド咲』

「ホンカ」は、芸術家の方々に愛されている。写真に収められることが多く。また、画家の方も喜んでインパクトの高い花と描かれている。星の形、ヒトデの形の見られるユニークなダリア。

日本ダリア会の規定では
オーキッド咲:中央が開き、一列の舌状花が均一に一定の間隔で並び、平らな花弁が花盤を囲む。舌状花は内反(内巻き)している。


ダリアの分類「花型による分類」①

ダリアは色彩や花径の大きさ、花の形によって分類され、その組み合わせによって無数の品種が生み出されています。その多彩さが、ダリアの最大の魅力となっています。

ダリアの分類法の一つの「花型」(花びらや花の形状)による区分について紹介します。なお、ダリアの花びら(花弁)には2種類があり「舌状花」「頭状花」と呼ばれます。

「舌状花」は、文字の通り舌状の花、一般的な花びらと呼ばれるものです。
「頭状花」は、花の中心にある黄色い部分(花)で、一重咲きの中心部や晩秋に見られる「露心花」の中心部がそれに当ります。

この二つの「舌状花」と「頭状花」の組み合わせと、主に「舌状花」の形状の違いによって花型(花の形)が決められます。

写真は、アルペンパールを使った「舌状花」と「頭状花」の違い
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多種多彩なダリアの分類方法について
ダリアは花径の大きさによる分類と併せて、花弁の形(花型)によっても分類されます。

ダリアはキク科の球根草、コスモスやマリーゴールド、百日草などもキク科の仲間たちです。
ダリアははじめコスモスのような一重(花弁8枚)の可憐な花びらを持つ花でしが、交雑を繰り返す中で、二重の花が生まれ、多重、八重に進化していきました。「ダリア・コッキネア」「ダリア・インペリアリス」など原種と言われる種類が数種類存在しますが、いずれも一重咲きから多重咲き花となっています。

花びらの多重化の中で、ダリアの花びら(花弁)は変化を見せるのです。
一重咲き(シングル)、アネモネ咲き、デコラ咲き、カクタス咲き、ポンポン咲き、ボール咲き、オーキッド咲き、コラレット咲きなど18種類に分けられます。

写真は「ジェシカ」、中輪カクタス咲きの名花です。

なお、詳細な花型の区分法については「AGS」さんのHPをご覧下さい。
http://www.agsfan.com/dahlia/knowledge.html


ダリアの色彩について

ダリアの花の色彩の豊かさには驚かせられる。
赤、白、黄色、オレンジ、ピンク、紫などをベースにして、単色の花ではそれぞれに微妙な変化をもたらしていて、複色花に至っては(爪白、底黄色、ぼかし、縁取り、裏白など)千差万別そのバリエーションは数知れない。

さて、ダリアの中で異彩を放つのが、近年切花を中心としてだ人気の花が「黒蝶」その黒花が鮮明で、魅力的です。

ダリアは多彩な球根草です。
花の大きさ、花の色、花の形、草丈、葉の形の違い等によって品種が定められます。
特に、花径の大きさ、花びらの形、花びらの色で分類され、アメリカとイギリスのダリア協会と日本ダリア会で分類基準を作っています。

まず、ダリアの魅力の一つ花の大きさ(花径)による分類法です。
「超巨大輪」:30cm以上のもの
「巨大輪」 :平均28cm前後のもの
「大輪」  :平均24㎝前後のもの
「中大輪」 :平均21cm前後のもの
「中輪」  :平均17㎝前後のもの
「中小輪」 :平均13㎝前後のもの
「小輪」  :平均10㎝前後のもの

写真は「エモリーポール(オーストラリア産)」
現存する世界最大のダリアです。大きいものは40㎝を超えます。
 
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