ダリア日記

NHK趣味の園芸 よくわかる栽培12か月「ダリア」 がいよいよ明日、発売されます。

〜ひとつの植物栽培について、1月から12月まで各月の管理と作業のすべてを、わかりやすく解説した、初心者向けの園芸書です。(NHK出版)〜

著者は、NHK趣味の園芸で活躍中の園芸研究家・山口まりさん(千葉)。山口さんは、これまでダリアの魅力や栽培管理法をやさしく、丁寧に紹介される活動を続けると共に、日本ダリア会の理事として、会の中心的な役割を担われて来られました。(山口さんの写真は、趣味の園芸7月号より)


出来上がった園芸書「ダリア」。
私たちダリア愛好者のまさに教科書と言える1冊です。
梅雨が明けて「病害虫に要注意!」

全国的に猛烈な雨に襲われた今年の梅雨!
各地で大きな被害を起こし、この連休にようやく開け、いよいよ本格的な暑い夏がやって来ました。
気温が連日30度を越し、暑さが苦手なダリアには厳しい戦いのはじまりです。

開花を間近にした蕾を大きくしたダリアが、強い日差しを浴びて今日は葉を大きく垂れ下げ、ぐったりしている。このぐったりした様子に、私は危険な気配をとても感じるのです。季節の変わり目、病害虫の被害が拡大する危険な節目でもあるのです。


気温が30度を超え乾燥が進むと発生するハダニ類。6月の発生が少なかったアブラムシも急速に増えアリたちも大忙し。また、ぐったりした葉がそのまま茶色や黄色に変化し、枯れ出す腐敗系の病気の拡大も想定されます。


ダリアをよく観察し、朝夕の散水や薬剤等を効果的に使用し、被害の予防や防除に努めましょう。

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虫で大賑わい!

開化の始まったダリア。梅雨明けと合わせて一斉に虫たちが集まっています。
蜜の甘い香りに集まるチョウにハチやアブ類は、花々を飛び回り受粉を助けるなど大活躍。コガネムシも受粉を助けるものの、花をも食らうモンスターの様です。近年の被害拡大傾向のハムシ類も飛び回っています。

アブラムシやハダニ類も近寄ってきました。ハダニは30度を超える高温乾燥の夏が大好き。数日で羽化し世代交代が極めて早く、防除したと思ったらまた発生することから、この季節は定期的な薬剤散布が必要となります。

写真はリンゴの葉についたホコリダニ。

アブラムシやスリップスは葉や花弁に被害を残すと共に、ウイルスの媒体となることから、特に注意が必要です。
樹形を整え、開花を早める。

ダリアが大きく伸び、つぼみも大きくなってきました。同時にそれぞれの節目、葉の付け根から新芽が生まれ伸びています。ダリアは多花性であるこるため、一斉に噴き出し生育した芽の先端につぼみを付け、それぞれに花を咲かせます。

しかし、すべてのつぼみを咲かせてしまうと、込み合い重心が上方に集中し、株が少しの風でも倒れやすくなったり、一つ一つの花が小さくなったり、開花が遅れたりします。

大きな花を、早く楽しみ、そして何より、長く観賞するためには、若芽を取り去り枝を整理する「芽摘み作業」が欠かせません。

枝の中心のつぼみを確認したら、その下にある若芽(側枝になる芽)を2〜3節分摘み取ります。
写真では、大きく伸びた中心の芽のとなりに2本の芽が伸びてきています。その2本の芽とその下の節目から生まれた芽をを摘み取ります。
ダリアの天恵国!

日本は、温帯地方に位置し湿潤でしかも温暖な期間が長い「ダリアの天恵国」と、岩本熊吉著の「最新ダーリヤ栽培法」でも言っているように、世界の中でも、ダリアの栽培にはもっとも適した国です。

しかし、梅雨明け後の連日続く猛暑の日々を見る限り、そして、暑さに疲弊しているダリアを見るにつけ、「天恵国」と言うの呼び名にも陰りとむなしさを感じます。
(日焼けするダリア、紫の単色花が暑さで周辺部が白変)

確かに猛暑の7、8月を乗り切れれば、ダリアにとって快適な涼しい季節はやってきます。しかし、近年の目まぐるしい気温上場に、暑さを嫌うダリアは9月を待たずして音をあげ、しまいには枯れてしまうものが多くなりました。そして、生育適地も東北以北や西日本でも高地に絞られてきているように感じられます。とても残念なことです。

ストップ・温暖化!
ダリアの足元は「すっきりと」

ダリアも大きく生育し開花期を迎え、早咲きの品種から鮮やかな花を見せてくれています。摘芯し育てた株も子枝や孫枝が生まれ枝数も増え、葉も盛んに茂ってきました。そして、枝葉が大変に込み合っていないでしょうか。

そん中で、地際の葉が黄色く変色したり、枯れ出しているものが見えています。また、強い雨で土が跳ね上がり葉を汚しているものもあり、よく観察すると葉裏にダニ類が付いている場合があります。

高温乾燥が続くこの時期、病害虫の発生が心配されますが、その対策の一つとして、地際の汚れたり枯れ出している葉を摘み取ることをお薦めします。併せて、余分な枝を整理すると良いでしょう。

(写真、地際の葉が枯れ出している)

この作業には、足元をすっきりさせ通気性を確保することにより、病害虫の発生を防ぐ効果が期待されます。そして何より、葉と枝の調整は株全体を引き締め、これから到来が予想される台風対策にもなります。
連日の暑さに小休止、ようやく待ちに待った雨です。

しかし、ゲリラ的な豪雨が多発する中で降り過ぎないかとても心配です。ニュースでは北海道をはじめ北日本で大雨による増水、川の氾濫、冠水などの被害が出ているようです。気象情報に常に耳を傾けなければなりません。

とくに、ダリアは加湿な土壌を好まないため、園地への冠水により土壌の通気を阻害し(球根への酸素供給が滞る)、ダリアが窒息状態になることは避けなければなりません。その後の高温到来で、一気に枯れ込むことが予想されるからです。

スコップ等で排水経路をあらためて確保し、土壌の加湿な状態を早く取り除くとともに、天候が回復したら「液肥や活力剤等」を与えることも考えましょう。
やまがた川西ダリヤ園が50周年を迎え開園!

8月1日に川西ダリヤ園が、昭和35年のオープンから数え50周年の節目を迎え開園しました。
開園式には町内外の関係者や多くの町民が集まり、原田町長のあいさつに始まり、歌や太鼓、踊りにと賑やか開園を祝いました。

ダリアは、春先からの異常気象の影響を受けてか、開花が遅れており2分咲きの状態、今後、順次開花期を迎えることでしょう。
ダリアもひん死の状態に

連日の厳しい暑さにダリア達が苦しんでいる。
冷夏の予想もあった今年の夏。真夏にもダリアの元気な姿が見られるかと期待していたが、そんな思いもまったく裏切られた。

散水や消毒、活力剤等の散布で、何とかダリアを保護するのが精一杯。涼しい季節の到来を待ちつつも、クールダウンと病害虫から守ってやることが、今、ダリア為にやれる唯一のことです。

そんな中で、早咲きの品種が健気に咲いています。がんばれー
お福さん
香華(コウゲ)
太公望

いずれも、大輪〜巨大輪の早咲き品種
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いよいよ、ハダニが発生して来ました。

気温30度以上の高温が続くと発生の危険が増す「ハダニ類」。川西でも一般家庭の花壇やダリアの鉢植えなどで、発生を確認されるようになりました。

ハダニ被害の症状としては、まず、葉が中心部分から黄変し(写真のとおり)、葉全体に広がってきます。そして、葉が細かい網を被ったようになり葉全体が枯れてきます。
葉色に変化が見れれたら、葉を裏返すと葉裏が白く綿状となり、その中に細かな(目での確認は難しい、葉裏が綿状になっていたらハダニがいます)虫が動いています。

写真は、倍率の関係で見づらくなっていますが、白い葉裏に赤い点があり、それがハダニです。
台風4号が向って来ます。

猛暑でダリアもそこで働く人間も疲れ切っています。最近は天気予報の雨マークに裏切られてばかりです(山間に雨は降るものの、ダリアの周辺にはさっぱり)。

そんな中、「泣きっ面に蜂」の如く。
台風が日本海を北上し東北に向っており、13日の朝に最接近する予想となっています。この台風は海上を進むために、勢力の急速な衰えも期待されず、ダリアへの被害の危険性が高まりました。(台風情報:Yahoo!天気情報)

強風は、倒伏を引き起こし、また、株を根本からぐらつかせ弱らせることがあることから、ダリアの株を固定させる作業を急ぐ必要があります。

また、園芸農家のハウス等への被害も心配されますので、対策を講じなければなりません。
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「散水で体力維持しか対策なし」

猛烈な暑さが続いている。連日各地の最高気温を更新しています。
台風が暑さを吹き飛ばしてくれるだろうと確信していたので、この歴史的な猛暑の再来には当てが外れ、がっかりです。

ダリアは7月中旬以降は生育がストップしていて、開花した花も満開を迎える前に枯れ出して行く有様、いやはや、悲しみを超えてやるせなさばかり。

まず、この難局を乗り切るには散水しかない。そして、高温乾燥が大好きなダニ類の防除を徹底するしかない。
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